ハウプトマン・ハム国際特許商標事務所との共催セミナー【米国特許出願のための翻訳セミナー】の日程が迫ってまいりました。
多数の皆様にお申し込みをいただき、心より感謝いたします。
さて、今回ご一緒させていただきます講師の岡東先生は、私が過去に同事務所の米国特許に関するセミナーを受けていたときの講師のお一人でした。
当時、金土日の東京開催×3ヶ月にわたるコースにて、米国弁護士の先生とともに当時米国にいらした岡東先生がその都度ご帰国なさり、様々な知識を私を含めた参加者に教えてくださっていました。
その後、翻訳者だって米国特許実務を学びたい、という翻訳者向けの米国特許セミナーの開催を同事務所にお願いをしまして、2015年、2016年に、共催セミナー開催させていただくことがありました。ありがとうございました。
そして今回。
きっかけは3月、コロナで研修が中止となる前の最後の集合研修を弁理士会で担当させていただきましたときでした。
大阪はコロナで中止になりましたが、東京はぎりぎり担当させていただけて、200名の弁理士の皆様ににお会いできましたこと、大変光栄でした。
弁理士会の研修では、正確、明確、簡潔な翻訳スタイルをご紹介しつつ、日英の違いや翻訳文のチェック時の留意点などをお伝えさせていただきました。
その帰り道、お目にかかるといつも鋭い視点で勉強になる一言をくださる岡東先生が、「クレームに絞りましょうか。」、とお声がけくださいました。
「はい。」、と即答。
そして、Ms. Nakayama will prepare 30 claim examples.などと、米国アレクサンドリアの事務所本体へと、セミナー企画を通してくださいました。
30 claims?!
正直なところ、特許クレーム(権利範囲を定める)はセミナーでの扱いが結構難しくて、これまで私はセミナーで焦点を当てて掘り下げることを控えてきました。
翻訳をしているときやリライトをしているときは、内容に入り込めるのですが、クレームはひとたび集中が切れると、なかなか、内容に入り込みにくいものです。
したがって、クレームの翻訳文や翻訳の方法を扱い、分かりやすく説明するというのは、ある意味とても難しいと思うのです。
また、案件固有の問題や、本当にケースバイケースである内容も多いです。
しかし今回、背中を押してくださったことに感謝をしまして、準備を進めてまいりました。
皆様にとって有益な情報をご提供できるよう、努力いたします。
(なお、その後30 claim examplesは多いですね・・・というご指摘もいただきまして、ご紹介する例の数は調整をしています。)
●第一部(午前)は岡東先生が、米国でのクレーム解釈について、次の内容をお話くださいます。
○米国クレームの役割と構成
○判例に基づく米国でのクレーム解釈について
○米国特有クレームの特徴とその解釈について
○米国実務に適した明細書について
●第二部(午後)は、中山が担当いたしまして、推奨する翻訳例として、米国クレーム翻訳を取り扱わせていただきます。概ね次の予定としています。
○米国クレーム翻訳のポイント
(→112条(b)不明確拒絶ってどんなもの?取り得た対策は?)
○米国特有クレームへの適切な対応
(→米国クレーム翻訳の基本)
○翻訳が難しい日本語クレームの適切な英語翻訳
(→位置関係他の悩ましい日本語の処理例:基礎から実践まで)
○米国実務に沿った明細書翻訳
(→harmful wordsを避ける翻訳の例)
オンラインでの開催となりましたが、皆様にお会いできますこと、楽しみにいたします。
講師側からはスライドを使った説明、ご受講者のカメラや音声はオフにて一方向で講義をすすめますが、チャットの類の機能にて、随時ご質問やご意見をいただくことが可能です。資料は事前に配布いたします。
お申し込みの期限は10日(木)まで延長となりました。ご参加いただける方は是非にお待ちいたします。