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ユー・イングリッシュ 中山裕木子 ブログ

セミナー色々が終わりました(感想)


8月から9月にかけて、セミナーに色々とお呼びいただいていました。

ここに一部の感想を記載いたします。

 

●3語英語セミナー(名古屋)

名古屋での3語英語セミナーでは、色々な年齢層の方々にお越しいただき、とても楽しい時間を過ごさせていただきました。

「元気な日本」を思わせてくれる、学習意欲の高い方々に恵まれました。

シニア層もいらっしゃるとお伺いしておりましたが、シニアの方々のパワーも素晴らしくて、中山の特急講義についてきていただき、誠にありがとうございました。

 

お別れ際には英語でひと言くださった方も多くて、Thank you.やI had fun.に加えて、「また会いましょう」、と英語でもおっしゃってくださいました。

 

英語で「また会いましょう」って、意外に難しいですよね。

 

See you next time….とおっしゃり、next timeでいいの?という感じに迷っておられたので、私は次のように相づちをお返しました。

 

I’ll see you soon!(また会いましょうね!)

 

あと、「また会いましょうね」は、予定が確実に決まっていない場合には、次の表現もよいと思います。

 

See you around!(またどこかで!)

 

3語英語のセミナー、皆様を少しでも元気にできたことを願っています。

 

同様のNHK様カルチャーのセミナーは、京都でも開催させていただくことになりました。

機会がありましたら、どうぞよろしくお願いいたします。

 

NHK文化センター 京都教室 英語は3語で伝わります

https://www.nhk-cul.co.jp/programs/program_1182732.html

 

 

●3語英語の夏~これから

3語英語は、若い方々へも伝える取り組みが増えるといいな、と思っていましたところ、この夏は、ある県の教育委員会様にお呼びいただくことができ、高校生300名ほどに講演をしてきました。

「グローバルな発進力」に関してとてもアクティブな取り組みをなさっていて、感銘を受けました。

 

グローバルな発進力、という意味での「英語プレゼン」について、若い人達を対象とした取り組みは素晴らしいことです。

現役で英語を学んでいる高校生達の英語力はやはり素晴らしい、と今回も思いました。

英語プレゼンといった「体験」を通じて自信が付いたり、周りの友人や先生から褒めてもらったりできれば、受験勉強の英語力も高まると思います。

 

発進力について、より時間をかけた学びの環境が高校といった現場でも整っていくといいですね、と感じていました。

 

 

 

●名古屋技術英語セミナーでのご質問回答

JSTCの名古屋セミナーでは、色々な分野の短文英訳を通して文法を総復習するセミナーを担当させていただきました。

 

いくつかご質問があがっていましたので、ここに触れさせていただきたいと思います。

 

前置詞、to不定詞、分詞、関係代名詞・・・、と文法基礎を学んでいけば、こんな風に、少しずつ文を長くしていくことも可能です。

 

例文

To make wafers, silicon is purified, melted, and cooled to form an ingot, which is then sliced into discs called wafers.

(https://www.intel.ca/content/www/ca/en/history/museum-making-silicon.html)

 

ご質問:

calledの後ろの名詞は、無冠詞単数形になりませんか?

 

講義内回答:

はい、ならないと考えています。

calledは分詞ですし、用語の定義というわけでもないので、後ろの名詞は、基本的に通常の名詞と同じ扱いをします。

ここでは「インゴット」をスライスすると複数のdiscsが生じますのでdiscsが複数形で、discs = wafers(ウェハー)ですので、wafersも複数形です。

 

 

このcalledの後ろが無冠詞単数形にならないのか、という質問は、何度か受けたことがあります。

しかしもともとは、次のような文と同じですよね。

 

Carbon Monoxide (CO) is called a silent killer. This colorless, odorless, tasteless gas can be found in many common fuel-burning appliances.

(https://myemail.constantcontact.com/Carbon-Monoxide–The-Silent-Killer.html?soid=1129150017763&aid=soGtX0eLSNw)

 

ああ、この英文も、とても良い!

a silent killer(数える名詞での定義)、colorless, odorless, tasteless(無~という表現)、can be found(意図した受け身)、などポイントが盛りだくさんです。

 

 

なお、先のcalledについては、弊社ネイティブ顧問にも念のため確認をしましたが、同じ意見でした。

名古屋セミナーでは、ネイティブの意見の取り入れ方、といったお話も少しいたしました。みなさんに参考にしていただけるといいなと思います。

 

先に「定義ではないから」、としましたが、定義というのは例えば次のような場合です。

 

The term working memoryが用語の定義の部分です。

 

The term working memory is used most frequently to refer to a limited capacity system that is capable of briefly storing and manipulating information involved in the performance of complex cognitive tasks such as reasoning, comprehension and certain types of learning.

(http://www.scholarpedia.org/article/Working_memory)

 

ちなみに、このThe term working memoryは、私たち日本人が書くと必ずThe term “working memory”となります。もちろん引用符があっても良いのですが、The term working memoryといった書き方も英語では見られるので、引用符が個人的に好みでない私は、そのまま書いてしまうことが多くあります。

 

・・・英語の話は尽きません。

 

 

さて、名古屋セミナーでは、資料を一から作りましたので結構な準備期間でした。

私はいつも資料の倍量を実際は作っており、減らしたのですが、それでも詰め込み過ぎてしまいました。

 

名古屋の方々はいつもレベルが高くモチベーションも高く素晴らしい方々なので、少々張り切ってしまいました。時間が足りなくなってしまい、申し訳ない気持ちでいっぱいです。

資料を減らして英語の雑談話を色々入れてもらうのもよかったかも・・・といったアンケートの声もありました。

ありがとうございました。

 

 

●あとは、少し遠方の土地にも、企業様にセミナーにおじゃましました。

明るい光が素晴らしい土地で、人格の形成というのは、太陽の光とか、空気感とか、そういうことが影響するんだろうな、というように、そちらの地域の方々はとても親切で暖かい方々ばかりでした。

 

次のようなご受講者のお声も、とても嬉しいものでした。

 

***

晴らしいセミナーの機会を与えて頂き感謝いたします。

 

参考資料も英語の資料を作成するのに非常に有意義なものですし、

リライトも、普段自分の英作文を直接添削してもらえる機会はないので大変貴重でした。

 

先生は本職の翻訳業務以外にもセミナーなどで本当にご多忙だと拝察いたします。

そのような中 セミナーの翌朝には資料を送付下さったり、3回も教えに来て下さったり

惜しみなく知識を伝授してくださる姿に感銘しました。

 

セミナーの内容は 押さえておきたい重要なエッセンスが詰まっていて、目からウロコ的な貴重な情報もふんだんですべて吸収したい内容でした。叶うなら1日だけでなくもっとたくさん学びたいです。

***

 

ありがとうございました。またお会いできますように。

 

 

●東京方面では、翻訳会社様へとお邪魔をしました。大手の翻訳会社様にてセミナーをさせていただく機会が昨今増えました。多くの翻訳者様にお目にかかれて光栄です。

 

予想していた通りの素敵な会社様で、翻訳者を大切にし、人を大切にされているトップの方のお人柄が、一体感のある会社像へとつながっているのだろうなと、ご様子を垣間見させていただきました。

 

こちらの会社様では、ご依頼時から最後のお別れまで、社長ご自身が本当に丁寧にご対応くださったことが印象的でした。多くを学ばせていただきました。

 

セミナーでは、こちらもまた張り切りすぎてしまい、詰め込みんだ資料となりました。

 

男性陣のベテラン翻訳者の方々からは、「テンポが早かった」とのご意見もいただきながら、「楽しかったですよ!」と笑顔で言っていただいたのはとても嬉しかったです。

女性ベテラン翻訳者には、「3分翻訳」が単純に楽しかった、とお声をいただき、演習を少し入れてよかったです。

 

 

お別れ際に社長から、「とてもユニークなセミナーでした。」とお声がけいただきました。

 

ユニーク、とは最高のお褒めの言葉。

多くの失礼もあったというのに、ご配慮ありがとうございました。

 

 

 

さて、今年の年度もあと半年、みなさま良い日々を過ごされますように。

 

私も後半戦に向けて、そろそろエンジンをかけて行きたいと思っています。

テクニカルライティング30のルール


大学や企業様で論文や他の技術文書のテクニカルライティングの講義を担当していると、資料にこれを入れたら便利に説明できるなと思うものや、受講生にとってこれがないとわかりにくいな、などと、自分が使いたくて欲しい資料が出てくることがあります。

 

いつも講義で口頭で繰り返しているポイントや、受講生が誤りやすい点については一定のパターンが見られるので、それのリストがあるほうが受講生にとって定着しやすく、わかりやすいと思うわけです。

 

特にずっと必要と思ってたのは、ぱっと見てわかりやすい「テクニカルライティングのルール30」です。

 

「ルール10」などは別の書籍などにもあると思うのですが、もっと日本人向けにアレンジした30くらいの数のルール。

また、テクニカルライティングを全く知らない人も、ベテラン上級者も、初級から上級までがいつも参照して心に留めたいルール。

これまでも色々資料は作ってきましたが、ルールをリストにしてこなかった。

 

思い立ったら、さっさと作ろう。

朝の1時間ほどかけて、作ってみました。

 

1つ1つをもう少しわかりやすい文言にして、あとは一例ずつ、例示のページも入れようか。

 

 

3つのC(正確・明確・簡潔)のためのライティングルール30

 

  1. be動詞を減らして動作を表す動詞を使おう
  2. 能動態を使おう。受け身は必要最小限
  3. イディオムを避けて動詞一語で表現しよう
  4. 現在形で「今」を大切にしよう
  5. 否定のnot文を減らそう
  6. 複文を避けてシンプルな単文を作ろう
  7. 今と関係のある過去のことには「現在完了形」を使おう
  8. 過去形は実験報告に使おう
  9. SVOOとSVOCは捨てよう
  10. There is/are構文を捨てよう
  11. 仮主語It is…や仮目的語itを捨てよう
  12. 句を文頭に飛び出させず、主語から文を開始しよう
  13. 表現をそろえて並列主義の文構造を大切にしよう。
  14. 名詞の誤りをなくそう(初級:数える名詞の単数形の 誤り、中級:特定できるのにaの誤り、上級:不要なthe)
  15. 前置詞by, with, ofの誤りに気をつけよう
  16. 不要な句や単語を一語でもなくそう
  17. 省略形(doesn’t don’tなど)はやめよう
  18. 裸の代名詞Itをやめよう
  19. 読み手に合わせた簡単な言葉、かつ明確で具体的な言葉を使おう
  20. 話し言葉で書くのを避けよう。get→obtain, do→具体的に, hard→difficult, just→simply
  21. 1つの文を1つのメインアイディアに絞ろう *絞る方法は接続詞、関係代名詞、コンマ挿入
  22. 短い文に区切って書いてから、つなげて文を整えよう。*つなげる手法は主語がそろえば等位接続詞and/butでつなぐ、接続詞although, becauseなどでつなぐ、関係代名詞でサブ情報としてつなぐ
  23. 主語をそろえて視点を定めよう
  24. 既出の情報、読み手が知っている情報を主語に使おう
  25. 接続の言葉(Therefore, Accordingly)を捨て、文同士を内容でつなげよう
  26. 「~のため」にbecauseを多用せずに他の表しかたも知っておこう *例:関係代名詞非限定、単にandでつなぐ
  27. 初出の略語はスペルアウトして、略語を丸括弧内に続けよう
  28. シリアルコンマ(A, B, and Cのandの前のコンマ)は明確性が増すので使おう
  29. 数字表記の決まり(1から10をスペルアウト、単位記号と数値の間にスペースを空ける、余暇)
  30. コロン(:)とセミコロン(;)の違いを理解しよう。 *コロン(:)は「大から詳へコロンだ」と覚えて使ってOK。コロンの前で文が独立するように使う。セミコロン(;)は2文をつなぐ、コロンでわかりにくい列挙にてコロンの代わりに使う

 

ちょっと長いなあ。ぱっと見て頭には入ってこないので、やはり、分類の記載が必要か。

前から【動詞が鍵となる文の組み立て】【誤記・不明瞭を無くす】【文と文のつながり】【表記法】に分類できるようにしています。

 

もう少し工夫します。

 

 

朝一番は頭がさえているので、例え忙しくても、10分でも30分でも、少しクリエイティブなことに私は時間を使いたい。

 

メールの返信で朝一番の時間が終わってしまわないよう、メールやその日の業務連絡などは、前日のうちに処理しておきます。

 

30のルール、毎朝の細切れ時間でもう少し改善をしたいと思います。

改善が終われば、日々の大学講義と企業様向けセミナーで受講生に参照してもらおう。

受講者にとって便利なリストになるといいなと思います。

 

 

 

ACSスタイルガイドのお話


大好き!という熱意だけではじめたACSスタイルガイドの翻訳企画、なんとか形にすることができました。

本当にありがとうございました。

 

 

過去にACSスタイルガイドのページをはじめてめくったときのことは、今でも思い出します。

 

「答え」が、あるじゃないか・・・。

 

工業英検1級を取得し、技術英語の書籍(技術系英文ライティング教本)を出版しても、まだなお模索を続けていた私にACSスタイルガイドは希望の光を与えてくれました。

 

単にSVOや能動態だけではなく、日々の細かい英語の工夫に対して、技術翻訳者および技術英語講師としてもっと自信と説得力が欲しかった私の要求を満たしてくれる書籍でした。

 

のちには、ACSスタイルガイドとは、導いてくれるものである一方で、そのスタイルガイドの「読み方」を自分なりに工夫することで、自身のスタイルを確立していくことができると気づきました。

 

時にACSスタイルガイドに背中を押されながら、また時にはACSの指針に対抗して自分のスタイルへと発展させながら、非ネイティブとして、納得のいくライティングスタイルへと発展させていくことができました。

 

ACSスタイルガイドでは、英語の書き方の指針について、特に次の章に明快に記載されています。

 

1 科学分野の表現技法

4章    文体と語法

 

2部: 表記の指針

9章    文法,句読点,スペル

10章  編集スタイル

11章  数量表記,数学的表記,測定単位

 

 

ACSスタイルガイドには、例えばハイフンの説明など、卒倒しそうなくらいに多くの例が出ています。

 

 

このままハイフンの説明と例示が10ページ続きます。

 

これが英文ですと、かなり情報が探しづらい。また今度調べよう、ここに載っているから大丈夫、とつい読み過ごしてしまうことが実際にありました。

 

しかし、訳書になったら、前よりも情報が見つけやすくなったと思います。

 

そして英文300ページの「ACSスタイルガイド」が、外観・中身・そしてお値段まで、コンパクトにまとまったと思っています(和書のページ数は450ページ程度あります)。

 

ひと言感想を下さった研究者の方が、日本語はやっぱり英語より読みやすい。流し読みができる。やっぱり楽になりますよ・・・とおっしゃってくださいました。

 

また、例えばマクマリー有機化学のように、日本には化学の良書の訳本が多くあり、それが日本の発展を支えてきたんです。ですからきっと、研究者の役に立ちますよ、ともおっしゃってくださいました。

 

少しでもお役に立てると思うと、とても嬉しいです。

 

また、手に取りやすくなることで、ACSスタイルガイドの英語の書き方の指針が日本で広まるといいなと考えています。

 

 

ACSスタイルガイド   アメリカ化学会 論文作成の手引き

 

 

スタイルガイドに推奨される決まりごとをまずは「知る」ことが大切と考えています。

知ったその先は、自分のスタイル(読者のスタイルに鑑みた自分のスタイル)に合わせながら、取捨選択をして、発展させていけると思います。

 

 

That was my big project last year.

 

非常に苦しかった一方で、非常に幸せでした。

 

 

 

お世話になった方々にようやく書籍をすべて送り終えて、面談などを通じて助けてくださった方々にも、ご挨拶をすませることができました。

 

 

「出版できて良かったですね!」と笑顔で言ってくださったことで、半年前の苦しかった自分がよみがえりました。

この経験を経て自分が乗り越えたこと、自分が失ったこと、そしてなによりも、確実に時間が過ぎた、ということを実感していました。

 

 

 

さて、振り返るのはこれで終わり!  また前を向いて、歩いていこう。

 

 

みなさま  Enjoy the long holidays and the start of the new era!

(ユー・イングリッシュも明日よりofficiallyに10連休をいただきます。どうかみなさまお気をつけてお過ごしください。)

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