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ユー・イングリッシュ 中山裕木子 ブログ

これからの英語学習 対談記事


先日、化学同人様の2022年7月号 「化学」という雑誌で、名古屋大学の先生と対談をさせていただきました。

理工系のAI英作文術」という書籍を西山先生が出版されまして、出版記念対談とのことで中山にお声をおかけくださったものです。

 

記事が公開できる時期になりましたので、ここに公開いたします。

対談記事「これからの英語とのかかわり方」2022 07 kagaku_taidan
●西山聖久 vs. 中山裕木子

 

現在ウズベキスタンに駐在されている先生とオンラインでお会いしまして、雑誌「化学」の編集者もまじえて、様々なカジュアルなトークをさせていただきました。

 

「AI英作文」にとどまらず、英語に関する様々な話題に関して、「伝わることが大事」「これからの英語学習」など、私もいくつか考えをお話させていただきました。

 

お読みいただけますと、大変嬉しく思います。

技術系英文ライティング教本(重版いただきました)


2009年に出版しました『技術系英文ライティング教本』は、はじめて出版した本。

 

2006年に開始した理系学生への技術英語の基礎講義において、適切な教科書が見つからず、資料を作成しはじめたのが執筆のきっかけです。

 

「三単現とは何ですか。」

「三単現の「単数」には不可算名詞は入りますか。」

 

といった、本当に基礎的な質問を、授業でしてくれた学生たち。

 

三単現とは、三人称、単数、現在形 です。三人称は、「私」と「あなた」以外ですが、技術文書では、「彼」や「彼ら」は出てこないので、三人称は「無生物」です。例えば「机」も「イス」も「半導体の小型化(miniaturization of semiconductor devices)」も三人称。

 

そして、技術文書では、二人称(You)はほとんど出てきませんし、一人称IやWeを使うのは、責任の所在を明示したい特定の場面に限られます。ですからほとんどが、三人称が主語です。

 

現在形については、技術文書、例えば論文では、研究した結果、実験結果から、普遍化できるところを探して、人間生活に活かす。そこで、普遍化したことを表現するための「現在形」は最も重要な時制と言えます。

 

単数・複数は、いずれも平等に可能性がありますが、単数の場合の三単現のエスは動詞の場所を明示してくれるので、重要です。単数の名詞を見たあと、三単現のエスがなければ、動詞の位置がわからなくなり、文構造がわからなくなってしまうかもしれません。

 

そのようなわけで、三単現のエス、大切にしていきましょうね。

 

などと、早口で(ゆっくり話すと学生が去ってしまいそうで)、やりとりをした記憶がよみがえります。

 

技術系英文ライティング教本、今でも、私の中ではとても大切な書籍。

技術英語の基礎をはじめて勉強される向けに、基本事項の丁寧な解説を試みています。学習者にお役に立てていただきたい、と願っています。

 

今年も、重版の一報が届きました。

初版から10年以上が経った今も、細く、長く、読者にお手に取っていただけていること、とても嬉しいです。

2冊の重版サンプルをいただいたので、もし「これから勉強してみよう」「本が欲しい」と希望くださる方がおられましたら、弊社「問い合わせ」より、「本希望」としてお問い合わせをください。先着2名様に、よろしければ、お送りさせていただきたいです。

 

 

また、現在も一部の理系学生向けの授業で使用していますが、例文を改訂したいな、説明を追加したいな、などと感じるところがあり、この先、改良したいようにも思っています。

読者の方からの改良へのご指摘やご意見も、もし教えてくださる方がおられましたら、お願いいたします。

 

それでは、「技術系英文ライティング教本」(第11刷)のご応募、7月末ころまで、2名様をお待ちいたします。

 

よろしくお願いいたします。

英語学習で気づいたこと―インプットとアウトプット

英語学習に関して実感したことは、インプットは大切だけれど、アウトプットの体験を積んではじめてインプットが生きるということ。

 

英語学習にはインプットとアウトプットのいずれが重要か、という議論。

 

いずれも重要ではあるけれど、例えば「英語を話せる」ようになるためには、「話すことを練習する」のと、「英語を聞いたり読んだりしてそれを吸収する」、つまりインプットに焦点を置くのと、どちらが重要か。

 

多くの書籍などで、「読むこと」「聞くこと」、つまりインプットが重要と語られていることを目にします。

 

「英語を多く読むことで、話せるようになる」、と謳っている書籍もあるくらいです。

 

本当か?

 

考え方には同意します。なぜなら、私たち非ネイティブが一から自分で英作しても、所詮「日本語の姿をした英語」になってしまう。結局は、本当に英語で使われている表現を得るためには、やみくもに自分で英作をしていても上手くいかないため、お手本、つまりインプットや真似をする雛形が必要なのです。

 

しかし、インプットが最重要という論理には、何か府に落ちないところがこれまでありました。

インプットが重要と実感できるまでには、自分のレベルをインプットを味わえるまで引き上げないといけないのではないか、と自分自身が感じているためです。

 

理由は、人の記憶や学習には「気付き」が必要だから。

英語を聞くだけ、読むだけでは、やはり話したり書いたりできるようにならない。

仮に「インプットで自然に身につく英語」を期待するのであれば、例えば10年間英語漬けになる、といったインプット環境に身を置く長い年月を要すると思うのです。その余裕や環境がある人は少ない。

 

 

結論として、

■スピーキング(自分でやってみる)→リスニング(または同時並行)

■ライティング(自分で沢山英作する)→リーディング(または同時並行)

 

自身でも試してきた順序は、やはり間違っていないと思えているのです。

 

そのようなわけで、昨年出版しました「シンプルな英語」では、英文組み立てのコツに加えて、スピーキングを自分でやってみる、という部分を具体的に色々と書きました。

 

私自身も、スピーキングの習得については進行中なのですが、自身のライティング習得の経験から、この順序は間違っていないと考え模索しています。

 

 

私が英語ライティングを習得した過程では、とにかくアウトプットを大量に行いました。

インプットは仕事に関する調べ物程度にとどめ、とにかく大量のアウトプットを行う時期を過ごし、自分のライティングスタイルを定めました。その時期は英語ネイティブに尋ねることも控えました。

 

そのような時期を長く過ごしたのち、ようやく、ライティングの「目」が開きました。つまり、自分に必要なインプットがわかり、少しずつ、インプットに集中しはじめました。自分のライティングスタイルの調整の時期というか、完成時期、といったところでした。

その後は、継続してアップデートしながら改善し続ける。

 

スピーキングも同じと思うのです。

 

私自身も、最近になってようやく「耳(と目)」が開いてきました。

 

インプットをしたい部分への目・耳が開き、目にする英語(読む英語)、耳にする英語(聞く英語)から、自分に必要な部分を吸収できるようになってきたことをようやく実感しはじめました。

 

Learning a new language takes time. It takes patience.

 

一筋縄には行かない、日本人としての英語学習。

 

理由は、英語と日本語の文構造があまりにも違うから。

そして、日本語の発想・言葉の特徴、日本人の気質が独特で英語に適合しないため。

 

しかし、この壁を何とか万人が乗り越え、私たちも英語を自由に使いこなせる方法があるはず。希望を持って、提唱していきたい。

 

この先も、もう少し模索をしながら、続けていきたいプロジェクトです。

 

書籍「シンプルな英語」(講談社)とその動画(クーリエ・ジャポン)は、このプロジェクトの一環として、心を込めて作りました。ご利用いただけると嬉しいです。

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