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ユー・イングリッシュ 中山裕木子 ブログ

オンライン授業の模索を終えて


大学のzoom授業が一期、終盤へとさしかかりました。

今期は4大学を担当していましたが、一つ、最後の授業を終えました。

 

zoomの授業で自宅待機の学生が正しく学べて、可能であれば元気も出るような時間を過ごしていただきたい。

それが私のコロナ禍における関心事でした。

 

オンライン授業やセミナーの需要が増し、ある程度の数を経験しました。

 

オンラインは、講師の緊張感と負担は通常の授業よりもやや大きいと感じています。

最近ある大学のネイティブの先生と話していたら(そこの大学は講師は大学に行って、空の教室で授業をして録画します)、「suddenlyにprofessional YouTuberのようだ、とても忙しい」、とその先生もおっしゃっていました。

 

私自身はライブセミナーとそれほどスタイルが変わりませんので、YouTuberのようだとは感じませんでしたが、それでも確かに準備も講義内もまあまあの忙しさでした。

常にスライドが大きく表示されるので誤りやごまかしができないところや、余計なノイズが入らないように、気が散らないように、と気を遣ったり、自分の視線をできるだけ受講生(つまりカメラ)へ向けつつ、受講生の様子も確認しながら、そしてzoomの変なボタンを押さないよう、ミュートに気をつけて、チャットを確認して対応・・・、またブレイクアウトルーム(小部屋に分かれた活動)では見知らぬもの同士のペアや男女ペアができないように気をつけたり、とまあまあ気を張って、授業をすることになりました。

 

さて、そんなオンラインですが、受講生にとってはやはりリアルセミナーのほうが良いのか、またはオンラインセミナーの利点が少しでもあるのか。

 

オンラインセミナーで長時間集中してもらうことはできるか。

リアルセミナー同様の対話性を保つことはできるか。

対話生を保ちながらも、講師がzoom meetingで受講生に紛れてしまうのではなく、きちんと講師がクラスをコントロールし、適切に運営できるか。

 

模索が続きましたが、ようやく、自分の中で、まとまってきました。

 

特に、授業の開始時と終わりをどのようにすべきか、ということが、今回の模索により、私のほうでだんだんとできるようになってきた点です。

学生たち、色々と協力をしてくれて、ありがとう。

 

 

まずは終了した一つの大学の学生たちから、感想をいただきました。

zoomの改善などもあれば教えてもらえると助かる、としてご意見をもらいました。

 

皆のお声からは、zoomということのストレスはそれほどなく、授業に積極的に参加いただけたかな、という嬉しい印象を持っています。

 

また、zoomならではの利点をあげてくれた学生もいて、それは良かったです。

 

私としては、ライブセミナーよりもかなり時間効率が良いという印象です。

自宅学習も組み合わせれば、かなりの内容を、無理なくこなすことができるように思います。

 

後期もまた模索が続きそうですが、もう少し頑張りたいと思います。(最近、2年後の新設大学非常勤が一つ決まりましたが、オンライン可、と言われたことに鑑みると、この流れは一過性のものではなくなるのかもしれません。腰を据えて授業改善に取り組まなければ・・・。)

 

 

学生の声(2020年zoom授業より)

  • 得られるものが多く今後の論文執筆に応用していきます。
  • いつも丁寧でわかりやすい講義ありがとうございました。英語力にはある程度自信がありましたが、技術系英文となるとかなり細かい所まで意識しないと伝わる文章にならないということを学ばせていただきました。今後、論文を書く際に存分に活用させていただきたいと思います。
  • オンライン形式の授業に関しましては、学生の答案をすぐに共有できる点で対面より効率的だなと感じました。グループワークのしやすさも利点かなと思います。いずれにせよ、本当に学びの多い講義でした。ありがとうございました。
  • 半年間大変お世話になりました。非常にわかりやすく楽しい講義でした。
  • 秋学期に英語論文を書く機会があるので、3Cやシャドーイングの方法など本講義で学んだことを意識して挑戦してみようと思います。
  • ほかの科目は資料を配布や、一方的な動画配信だけだったので、今回のような授業は対面授業に近く他の授業に比べ楽しく、今期の授業の中で一番頭に入りやすかったです。自分が書いた英文をそのまま添削していただけるので、オンライン授業としての良さを感じました。またブレイクアウトルームは自粛期間の中でも人とコミュニケーションをとることができ、英語の発音もすることができたので、非常にいいアイデアだと感じました。問題点としてはやはり回線だと思います。初回授業の時は特に重たく、画面がかくついたり、音が途切れたりしていました。ほかの友達に聞いても同じ症状だったので、大学の回線に問題があるのではないかと感じました。
  • このご時世の中、毎週オンラインで授業してくださりありがとうございました。個別質問でも丁寧に対応していただきありがとうございました。
  • いままで直観で英文を書いてきたのですが、講義を受けてどの動詞を用いるか、相手に伝えることの大切さを改めて実感致しました。今後も考えることを忘れずに英文を作成していきたいと思っております。重ね重ねにはなりますがありがとうございました。
  • WEB上だけでの授業でしたが様々な工夫をして下さり、そのおかげで対面並みそれ以上に学ぶ事が多い授業になりました!短い期間でしたがありがとうございました!
  • 技術英語について様々なご指導いただきありがとうございました。英語で論文を書くにあたって必要なことをたくさん学ばせていただきました。初めてのオンライン講義でしたが、オンラインであることでインターネットでの語句の調べ方などを実際に見ながら実践することが出来たので分かりやすかったです
  • とても楽しく講義を受けることができました。教えていただいた技術英語の書き方を論文に活用したいと思います。ありがとうございました。
  • 本講座はとても勉強になりました。授業していただきありがとうございます。
  • 授業を受け、冠詞の使い分けや簡潔に書くといった今まであまり意識してこなかった事柄について考えるようになりました。zoomでの授業は自分が提出した回答をその場で理由を説明しながら添削していただけたので非常にわかりやすかったです。また、授業後に送っていただけた授業内容をまとめたwordも復習を行うのに活用できとてもありがたかったです。今後は、中山先生から教わった技術英語ならではのルールや書き方を踏まえて、自分の論文を英語で書き、学会発表をできるよう研究に励みたいと思います.半年間ありがとうございました。
  • zoomを用いたオンライン授業をしてくださり,対面授業と質の変わらない、良い授業を受けることができたと思っています。技術系英語は,高校・大学受験でやってきた英作文とは考え方が違うことも多くあり、今後私が英語で技術系の文章を書く際に役立つことをたくさん学べたと思います。一学期間という短い時間ではありましたが、お世話になりました。
  • 部屋ごとに受講者を分けて様々な英作文を拝見することで、自身のabstractの参考にできた。シャドーイングは良い試みであると感じた一方で、音声に乱れがあったためやりにくさを感じた。授業内課題に関して、チャットでの提出だけでなく、受講者個人個人に発表の場を設けると講義が引き締まるのではないかと感じた。テストの実施が困難であるとは思うが成績の差が分かりにくいため実施を希望する。講義全体としては大変参考なる内容であった、とても満足している。
  • 対面授業では他の人の回答を見ることができないのに対して、オンライン講義では様々な回答を見ることができて、表現力が身についてよかった音読を人目を気にせずれんしゅうできたことがよかった。しかし、youtubeを用いたシャドーイングでは動画と音声のラグがあり、少しやりにかった。
  • zoom授業に関してですが、特に不便なく学ぶことができたと感じています。それどころか、学生の提出した文をword上でその場で添削していただいたり、教科書PDFの重要個所にマーカーを引いてくださったりと、先生の工夫のおかげでオンラインのメリットを活かしたものだったと思います。実際にお会いできないことが残念でありましたが、今学期お世話になりました。ありがとうございました。

 

・・・

学生の声は、とても励みになります。

大学の講師の仕事は、何か一つでも、誰かの心に「種」を撒けるかどうか、という点にかかっています。

 

全力で取り組めば、たった一つでも、心の「種」になるかもしれない?

そうすれば、彼らのこれからの人生において何かの役に立つかもしれない。

そうすれば、日本の未来が明るくなるかもしれない。

人間生活がもっと良くなるかもしれない。

幸せが一つでも増える世の中を、次の世代に残すことができるかもしれない。

 

そんな想いを持ちながら、講師業をまだ続けています。

私のheart brokenな思い出と『英語論文ライティング教本』


ユー・イングリッシュTwitterでは、『英語論文ライティング教本』を紹介をしてきました。ご紹介もそろそろ終盤です。

 

先日、この書籍に関する嬉しい出来事がありましたので、ブログを書きます。

 

まずはこの書籍の執筆背景です。

 

過去に京都大学で10年間、授業を担当した時期があります。

理系の大学院生、M1からドクターまでが対象の論文英語のライティングの選択科目。

 

はじめ派遣講師として出向して担当していました。

のちに、非常勤講師になる手続きを京大の先生が進めてくださいました。

 

「頭の切れる」学生たちとともに、とても密度の濃い時間を過ごしていました。

 

アンケ―トで「大学で受けた授業の中で一番勉強になった」と複数名に書いてもらったときは、目を疑いました。

おそらく学生たちには、がっちりと研究歴のある学者の先生方の授業に囲まれる中、私のような外部講師による授業が逆に新鮮にうつったかな、などと思っていました。

 

自分が大学生の頃、専任ではない非常勤の先生が、仕事の合間を縫ってビジネスの現場からやってきてスピード感のある授業をされたのが印象的だったので、自分も自然に「時間効率」を授業の中で目指しました。それが功を奏したのかもしれません。

 

大学講義では、1つの授業90分、または15回程度の講座全体を、イメージとしてはサーカスのショーの進行役のように組み立てることを目指していました。出し物はシンプルなテクニカルライティングの世界です。

手を変え品を変え、聴衆を飽きさせずに没頭させる、ということを目指していました。

 

スピード感に最もついてきてくれたのは、京大生でした。

「早口で進行が早いけど、もっと早くても別に良い」と言ってくれたのも、京大生でした。

 

そんな京大での授業は、大学改革という名のもと、私の担当がなくなりました。

例年のように4月から担当すると予定していたところ、工学部が英語専任講師を雇うことに変更したので、非常勤の雇用はありません、と。

 

突然のことで、かなりheart-brokenでした。

他大学の担当コマ数が増えて同日の大学掛け持ちが増えていたので、仕事としてはそれでよいのですが、しかし、京大生には、もう、会えない・・・。

 

その年には同時に名古屋大学の授業も、同じ改革とのことで該当科目が廃止となり、非常勤の担当が終了しました。

名大のはじまりは、数回の単発の講座担当のあと、テクニカルライティングを気に入ってくださった名大の先生が非常勤講師へとお手続きくださったことでした。数年担当したのち、科目廃止のため終了しました。

 

 

そんなことで拍車がかかり、私の10年の授業を急いで書籍にしました。

 

「想い」があふれました。

どうか、学びたい人が、これからもテクニカルライティングを学べますように。

 

そして、どうか理系学生にテクニカルライティングを教える英語の先生が日本の各大学に増えますように。

一般英語ではなくテクニカルライティングを教える英語の先生が増えますように。

 

そんな想いで書いた書籍が『英語論文ライティング教本』。

 

執筆途中、京大生へのheart-brokenで涙しながら原稿を書いた部分もあるくらい、実は、想いの詰まった書籍なんです。

 

日々難しい研究に取り組んでおられる理系の方々にとって、英語が難しいものであるはずがない。

方向性さえ正しくして学習を行えば、必ず、短期間で自身の研究を英語で正しく書く力を自分で身につけられるはず。

そのような自分の考えと、そして研究者である理系学生への尊敬の念、10年間の想いを詰め込んで書いた書籍でした。

 

そんな書籍は分厚くなりすぎて、文字も小さく、内容を詰め込みすぎた、と反省していました。

これを最後まで読める人はいるのか・・・?自分でも、読み通すのが危ういくらい。

 

実際に、「文字が小さく分厚くて読み切れなかった」、というお声を聞くことがありました。

執筆を終えたものの、誰かが読んでくれているのだろうか。

 

 

そうしましたら、先日、見知らぬ研究者の方が書評を書いてくださったお知らせが届きました。

ここに掲載させていただきます(雪氷82(2)-2020より引用)。

 

読んでくださる方が、いるんだ。

 

とても嬉しい気持ちになりました。

 

 

 

京大生にも、いつか届くといいな。

 

さらには、誰か英語の先生が私の教科書を使って、京大生などに教えてくれないかな。

 

 

そんなわがままな願いを持ちながら、今日は久しぶりに自分の「英語論文ライティング教本」で感じていた理系研究者への想いや尊敬の念を思い出していました。

 

 

さて、そろそろWebでの大学授業もはじまります。

理系卵の皆さんに適切な英語力をつけていただける授業をお届けできるよう、初心に戻って頑張ります。

 

 

目下の興味は、Web授業で学生に飽きずに90分または拡張の105分集中してもらうにはどうすれば良いか。

在宅の受講生の元気が出たり意欲がわくような授業、かつ効果的で効率的に学んでもらえる授業の形があるか、模索します。

 

新しい形の授業の機会をいただけるのはありがたいこと。

Every cloud has a silver lining. ・・・厳しい情勢ではあるけれど、今できることを精一杯に頑張りたいと思います。

【4月23日15時】英語論文のWebセミナー(無料)のお知らせです


クラリベイトは、イノベーションを加速するために信頼性の高い知見と分析を提供する世界的リーディングカンパニーです」(クラリベイト・アナリティクス・ジャパン株式会社 HPより)

 

同社のHPでは、ブログなどを通じて、様々な情報を発信されています。

 

今提供なさっているのはやはりCOVID-19に関する論文やブログ記事が多く、心がざわついたり、心が痛んだりすることも多い一方で、情報をいただけることに感謝します。

 

 

さて、1か月ほど前、同社のブログに様々な他の話題が取り上げられていた頃。https://clarivate.jp/blog/category/blog/page/2/

 

そちらのブログに中山がお邪魔いたしました。

 

同社と企画を進めてきましたジョイントWebセミナーに先立つ記事を執筆させていただきました。

 

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英語論文を読もう―シンプルに英語を読み解くコツを「英語は3語で伝わります」の著者が伝授します!

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来る4月23日(木)、予定通りにWebセミナーを開催させていただきます。

 

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<Webセミナー> 【研究生活でつまずかないために!】あなたが「本当に読みたい」英語論文を早く的確に探す方法

【開催日】2020(令和2)年4月23日(木)15:00-15:45

【講 師】

  • 中山 裕木子 (株式会社ユー・イングリッシュ 代表取締役)
  • クラリベイト ソリューションコンサルタント(サイエンス事業部)

【主 催】クラリベイト・アナリティクス・ジャパン株式会社

【対 象】研究者・大学院生・URA・図書館員・研究推進の方など

【参加費】無料(事前登録が必要です)

お申し込みはこちら

チラシのPDFはこちら→0423_Webinar_Invitation

 

中山の担当時間は30分。「英語は前から前から読む」ということをお伝えさせていただきたいと思います。

 

ご自宅から、気分転換にWebセミナーに参加してみようかな、と思ってくださる方がいらっしゃいましたら、どうかよろしくお願いいたします。

 

また、「大学の授業がはじまらない・・・」という理系学生の方々にもご参加をいただけるととても嬉しいです。

 

どうぞよろしくお願いいたします。

 

 



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