ユー・イングリッシュ

ユー・イングリッシュ 中山裕木子 ブログ

京都の3語セミナーはfull of 佐藤さんのfans


京都のNHKカルチャー教室で3語英語の講座を担当させていただきました。

 

京都での3語英語のこのようなセミナーははじめてでしたが、特に深く考えずに、次のようなスライドも準備をして、いざ、セミナー会場へと向かいました。

 

 

 

 

3語の英語では、簡単な動詞を使った3語の練習をしていただくのですが、それに加えて、文法もどんどん練習いただきます。

 

助動詞や副詞でニュアンスを加えたり、分詞や前置詞で情報を加えたりします。

 

 

 

近隣である大阪からのご参加者も少し意識しつつ、文法の説明を予定。

 

 

 

 

 

 

・・・ところが今回、セミナーご参加者25名のうち、多くの方々が京都のラジオDJであられた佐藤弘樹さんのファンであったことに、驚きました(佐藤さんのことはこちら)。

 

講座開始前から、佐藤さんがラジオ・ワンポイントイングリッシュで使ってくださっていた私の書籍『英語は3語で伝わります』に付箋が沢山ついているものを見せてくださり、佐藤さんのレッスンが突然ここで終わってしまった・・・、と複数の方がお声がけくださったのです。

 

拙著『英語は3語で伝わります【どんどん話せる練習英文100】』100例文中の85例文目

 

 

そんなことで、京都にて集ってくださったご受講者のみなさまに、思わず、We all miss Mr. Sato.などといったセミナーの開始となり、We thank him. We love him. などと、私も思わぬ展開となってしまったわけです。

 

しかし、We will enjoy this opportunity, OK? などと、開始時から、みなさんどうし、そしてみなさんと私との連帯感も相まって、とても素敵な時間を過ごさせていただきました。

 

 

助動詞の説明の箇所では、私は自分の書籍の終わりのほうの助動詞の例文について、佐藤さんがどのように解説されるかなってとても楽しみにしていたんです、などと振り返りまで・・・。

 

そうしましたら講座が終わって、「佐藤さんきっと、大丈夫、いい説明だった!、ってお空で言ってますよ。」などと受講生に合格をもらって、本当にありがとうございます。

 

 

思わぬ追悼の場を経験させていただき、京都の方々の深い愛情が伝わってきました。

 

 

さて、セミナーはみなさん、とても活発に3語の英語を話してくださいました。

 

演習では、Everyone just cannot stop speaking about themselves!

 

タイマーがなっても、私が少しお声がけをしても、They never stop speaking in English!

 

積極的なお姿に、感銘を受けていました。

 

 

 

さて、90分のノンストップセミナーが終了。

 

 

そうしましたら、サインをください、と拙著を持ってきてくださる方が複数名。

 

サインとともに、英語で何か書いて。

 

英語の言葉を沢山書いて。

 

いくつでもいいから思いつくもの色々書いて。

 

などと言ってくださったので、次のような言葉をいくつか書いたりして。

 

 

Enjoy the beauty of English!

Love ♥ English!

Practice makes perfect.

 

長い言葉でもいいから、何か英語の勉強に渇をいれる言葉を、とのことで、次の言葉も。

 

Success is a continuous journey.

 

そして、「私にも、今からでも、英語、できますか?」

「年齢がどうしても気になっていて、今からでも、できますか?」

 

とおっしゃったので、上記に1つ、書き加えました。

リクエストのままに、バラバラと5つも書いてしまった。

 

さて、仕上がったサイン

 

 

Age is just a number.

Enjoy the beauty of English.

Love ♥ English!

Success is a continuous journey.

Practice makes perfect.

Yukiko Nakayama 2019. 11. 2

 

 

 

*****

Age is just a number. 年齢はただの数字(アメリカの言い回しと思います)

Enjoy the beauty of English.  Love ♥ English!   英語という言葉を楽しんで

Success is a continuous journey. 続けること

Practice makes perfect.  鍛錬あるのみ

*****

 

京都のみなさま、今日は素敵な時間を一緒に過ごさせていただいて、本当にありがとうございました。

 

Love ♥ Kyoto

Yukiko Nakayama

英語の理解を深めるためにも柔軟な頭―講師業より


本日の学生の質問。

 

I could pass the exam.  試験に受かったの?受かってないの?

couldには仮定法の意味があるから、「できた」か「できていない」かが分からない。

 

このことを、理解しているんです。

 

(私:よく勉強していますね~)

 

しかし、先生のTEDトークで、I couldn’t speak English.って言ってましたよね。

あのcouldn’tは、「できなかった」のか「できなかったわけではない」の両方を表してしまう、ということにはならないのでしょうか。

 

(私:5年前のTEDxですか。あー、見ましたか)

 

 

中山解説:

couldには仮定法「できるはずなのに」や「できたはずなのに」の解釈の余地があるのに、なぜcouldn’tにはそんなニュアンスがほぼ残らないのか。

それは、人間が使う「文脈」の問題である、と考えています。

 

「できたはずなのに」

「できるはずなのに(もう少し時間があれば・もう少し頑張れば・私にだって)」

 

これらは、人間生活において、よく生じる状況なのでしょう。

 

 

「できないはずなのに」

「できなかったはずなのに(~であれば)」

 

一方こちらのほうは、そもそも、使う状況が少ない。

 

単に「できなかった」= I couldn’t do it.のほうは、使う状況が遥かに多い。

 

ですからI couldn’t speak English.と言っても、「私は英語が話せないかもしれない」や「話せなかったかもしれない」という意味にはならず、「話せなかった」という単純過去の意味になります。

 

 

couldn’tが仮定法の意味になるのは、とても限られた、例えば次の文脈を思いつきます。

 

 

How are you today?       (調子はどう?)

Couldn’t be better.            (最高だね=これより良くなることなんてないくらいだよ。)

 

 

couldn’tを仮定法の意味で使う文脈は、これくらいかな、と思います。

 

 

そんなことを、学生へ話していたら、学生は「あー、確かに」と納得した様子でした。

 

 

英語は言葉ですから、人が便利に作っている。

人が使う状況を少し考えてみると、色々なことが見えてきます。

 

英語は「勉強すべき教科」ととらえて頭が固くなってしまうと、行き詰まってしまうことがあります。

 

すべての表現が同じように説明できるわけではない。それぞれの単語が異なる意味を表すので、扱いも変わるのです。

 

 

似たような話をもう一つ。

「できない」を表すcannotとcan not。

 

can notは強意、と辞書にあります。

cannot は普通の表現です。

 

人にが「それはできない!」と言わなければいけない状況は多くあるでしょうから、cannotという自然なトーンの表現と、can notでnotを強調する表現の二種に分かれたのでしょう。

 

I cannot take this job.(この仕事、無理です)

I can not take this job.(この仕事、私には絶対無理です)

 

一方、mayの場合にnotを強調する表現は特に無いので、maynot と may notの2つの表現は必要がない。ですからmaynotは存在しないのです。

 

ところがmaybeは存在しています。「may be(~かもね)」という文脈が人の生活において多くあるためです。

canbe(なりえるだろうね)という表現は無いのに。

 

 

そんなことを考えるとき、言葉を理解することは楽しいな、と感じます。

 

 

翻訳文の英語を扱うときも、同様のことをいつも考えています。

 

なぜこの単語はOKなのに、この単語はダメと感じるのか。自分が持つ違和感はどこからくるのか、それらを自分なりに分析しながら、表現を選んでいます。

 

 

気がつくと固くなる頭を意識的に柔らかくして、物事の本質を捉えること。

難しいけれど、仕事をする上で大切と考えています。

京都ラジオの佐藤弘樹さんのこと


昨年末に京都のラジオ番組に出演させていただきました(→ブログの過去記事はこちら)。

 

そのあと1月より、ラジオの長寿コーナーワンポイントイングリッシュで、拙著「英語は3語で伝わります【どんどん話せる練習英文100】を使ったレッスンを毎日行ってくださっていました(→ブログの過去記事はこちら)。

 

 

嬉しいなあ、お礼を言いたいなあ、とずっと思っていて、ようやくラジオαステーション様宛てに、お礼のお手紙と少しの菓子折をお送りしたのが、4月1日。

 

年度が変わってしまう、いよいよ急がねば、と4月1日付けにて、お送りしました。

 

そうしましたら、くしくも佐藤さんが4月1日から2週間のお休みに入られたとのことを知りました。

 

タイミングわるくお送りしてしまったなあ、などと思いながら過ごしていました。

 

番組をお休みされるなんて、おめずらしい。旅行にでも行かれているのかな。でも新年度の1日から旅行?などと思っていました。

 

 

お休み中も毎日「お休み中の佐藤弘樹が出てくるワンポイントイングリッシュです」と、録画らしきお声にて、レッスンをすすめられていました。

 

そして「リフレッシュしてきました」とのひと言にて番組にお戻りになられてからも、拙著を使って下さっていました。

 

 

 

ご病気療養に入られる5月半ばの最後のレッスンは、100例文中の85番目、We value _____.という練習文。

 

We value quality.(品質を第一に考えています)

We value our customers.(お客様を大切にしています)

valueのように名詞がなじみ深い単語を動詞で使えることがある…

 

 

 

あれ?佐藤さんの声が、何か、おかしい・・・。

 

ワンポイントイングリッシュが超特急で終わっていくし、とにかく何か、ご様子がおかしい。

 

 

それまでずっと、佐藤様には個人的にもお礼のご連絡をしたかったのですが、ただの一リスナーに過ぎない私が、自分の書籍を使っていただいたからといって、ご連絡をしてはいけないように感じて直接のお礼の言葉を控えていたのです。

しかし、そのときの妙な胸騒ぎというか、今お礼を言わなければ、もう言えないかもしれない、そう思って、即座にお礼のメールをしました。しかし、メールのお返事はいただけませんでした。

 

 

 

 

英語の長寿番組をもたれていた佐藤弘樹さんが、数ある英語本から、私の書籍を使ってくださったこと。

 

そして5ヶ月近くも、毎日、3語の英語を解説してくださり、しょっちゅう「ナカヤマユキコさん」と番組内で呼んでくださっていたこと。

それは実は、夢のような日々でした。

 

 

なぜなら、私は佐藤弘樹さんの隠れファンだったからです。

 

英語の解説が素晴らしくて、20代、30代、自分がとても苦しかったとき、車の運転中にラジオから流れたワンポイントイングリッシュの佐藤さんの解説に、何度か救われました。

 

深くて、厳しいけれど優しい、といった解説でした。

 

 

私が15年ほど前にはじめて担当した技術英語セミナーでの受講者からの質問「untilはその時点を含みますか?」の答えをくれたのは、実は佐藤さんでした。

 

ラジオでuntilに触れておられたのをたまたま耳にして、詳しく聞きたいと思い、当時私は多忙で都合がつかない十数回の公開講座に申し込んで、そのうちの一回を使って会いに行ったのです。

 

そうしたら、見事なまでに、その場で私が探していた答えを上手く説明してくださり、感銘を受けたものです。「untilはその時点に触れるけれど、突き通す概念ではないんです」という解説でした。

 

そのことを振り返ってブログに触れたことがあります。振り返りのブログを書いたのも、もう5年前。

 

 

●前置詞を探る—untilはその時点を含むのか?(2014年11月24日)

https://www.u-english.co.jp/blog/?p=400

 

●前置詞を探る-untilの答えを探して(2014年11月24日)

https://www.u-english.co.jp/blog/?p=402

 

 

また、運転しながら思わず書き留めた上手い日本語による英語の説明が、佐藤さんのラジオにはありました。

 

 

そんな佐藤さんと、3語の英語を通じてここ数年にラジオの場でリアルにお会いできたことは、とても光栄でした。

 

 

ラジオでの生の佐藤さんは、ここでもまた、余裕の貫禄と暖かさがありました。

 

そうか、ラジオっていうのは言葉だけが勝負だから、こんなにゆっくりはっきりと話されるのですね・・・と近くでそのご様子を観察していました。

 

こういう世界で生きてきた人というのは、相手(リスナー)のことを考えながら伝えるということのプロですね・・・と思いながら観察していました。

 

そして私が失敗したなと反省した内容がありましたが、「生放送は本当にタフです。そんな中、上手くやってくださいました、お世辞ではなく」などとの優しいお言葉まで。

 

 

 

さて、佐藤さんが私の書籍を気に入って使ってくださったのは、種を明かすと、佐藤さんご自身のレッスンが書籍の随所に、私による執筆を通して、存在していたからでしょう。

 

形は変わっていますが、きっと、10年前、20年前の私にヒントをくれた佐藤さんのレッスンが私の書籍にも存在していて、そんなご自身に対して、共感されているのだろうな、と1月から5月のレッスンの最中にはよく思っていました。

 

 

 

 

 

ラジオは毎日聞くわけではないですが、ふとしたときに、そこにあった。ふとしたときに、ヒントをくれた。そんな存在であったように思います。

 

 

古き良きラジオの時代を強く生き抜かれた佐藤さん、本当にありがとうございました。多くの京都人の心に残る存在でした。

そして私にとっては、ワンポイントイングリッシュ、そして3語のワンポイントイングリッシュはとてもエキサイティングでした。

 

 

最後にお目にかかった(というか見せていただいた)ときに熱く伝えられていたLife is worth living.というメッセージ、日々のやわらかなお声の裏側にあった本当にタフなお仕事ぶり、そして最後に示してくださった仕事への愛情が、私の心の中に焼き付いています。

pagetop