ユー・イングリッシュ

ユー・イングリッシュ 中山裕木子 ブログ

花便りの4月


各地で花便りが聞かれるようになる4月に入りました。

みなさん心新たに新しい一年を開始されていることと思います。

 

事務所から見える桜は、年数を経ても、毎年同じ姿を見せてくれています。

 

ユー・イングリッシュは創立5周年を迎えました。

 

特許本(外国出願のための特許翻訳英文作成教本)の出版年(2014年)に、それまでの個人的な特許翻訳フリーランス10年に区切りをつけて、会社を設立しました。

 

特許本の出版により特許翻訳の指針ができたので、今度はそれを実践するチームを作りたくなったためです。

また、指針を広めていくためにも、一個人ではなく法人格が必要と考えたためです。

 

 

それから5年間。

法人にして良かったこと、書籍を出して良かったことは、賛同者が様々な形でユー・イングリッシュに関わってくださったこと。

 

 

 

5年間で変わったことは、色々な新規のプロジェクトに取り組んだこと。

自分の持てるものを使って世の中の役に立つと考える仕事に、積極的に取り組んできました。

 

 

そして5年間、変わることがなかったのは、常に特許翻訳を軸に活動を続けてきたこと。

 

 

私の原点は、特許翻訳。

冷静に特許翻訳に向き合う自分は、最も自分らしいと感じます。

今なお、特許翻訳に心を奪われるのです。

それは例えば翻訳メモリを使おうと、使うまいと、全く、同じことです。

翻訳時のレイアウトが変わるだけのことで、特許翻訳の本質はみじんも変わらない。

到達点(目指すべき翻訳結果)を、しっかりと見ることが重要と考えています。

 

 

特許翻訳の品質は、何があっても、死守すべき。

現状維持は後退以外の何ものでもないため、常に改善を求めて、取り組んでいく必要があります。

 

そして特許翻訳では何が重要か、どこの部分にどのような致命的な誤りがあってはいけないか、そのことを理解することも非常に重要です。

 

元の和文を最大限に忠実に読み解き、それを適切な英語で書く、そのことにより、円滑な審査と強い権利の取得を少しでも助けられるよう、日本の企業様の利益となることができるよう、最大限に努力をしたいという気持ち、このことは、企業活動での5年を経て、ますます強まるばかりです。

 

 

 

今年はユー・イングリッシュ翻訳チームの完成と強化を目指したいと考えています。

各人が改善を目指し、持てる力を合わせることができれば、強いチームとなります。

 

 

ご自分の持てる力で世の中の役に立つ力、そんな力をユー・イングリッシュにお貸しくださる方は、どうぞこの先のご協力をご検討いただけますよう、お願いいたします。

 

 

また、ユー・イングリッシュのチームは特許翻訳のキャパシティーがようやく少し広がってきたと感じますため、日英特許翻訳をご依頼をいただけますお客様にも、この先是非にお声をおかけいただきたいです。

 

 

本年度もユー・イングリッシュをどうぞよろしくお願いいたします。

 

 

 

 

新刊(訳書)のお知らせ


昨年から取り組んできたもう一つのプロジェクト、翻訳本を出版させていただきました。

どうか皆さまのお役に立てますように。

 

ACSスタイルガイド   アメリカ化学会 論文作成の手引き

 

ACSスタイルガイドは、日英技術翻訳者で技術英語講師である私の愛読書です。読むと頭の中がクリアになり、まっすぐに英語を書き進めることができます。根拠をもって、理系学生の論文英語を指導することができます。

 

ACSスタイルガイドのページをはじめて開いたときの感動は忘れられません。日々悩んでいた英語の書き方に「答え(=指針)」があったことに驚き、一気に読み進め、私のACSスタイルガイドは付箋だらけになりました。指針があることを知ったことで、どのような場面でも、自分自身で英語の書き方を決めていけるようになりました。

 

科学技術分野の情報を世界に発信するためには、正確、明確、簡潔に英語を書くことが必須です。しかし、文法的な正しさに加えて、どのような英文を書けば情報が早く的確に伝わるのか、どのようなスタイルで英語を書くべきかということを日本で学ぶ機会は限られています。その結果、難しく複雑に書いてしまったり、数や表記の規則を知らずに書き進めてしまったりすることがあります。

 

一方、欧米諸国には、「スタイルガイド」と呼ばれる「文書の書き方の指針を示す書」が数多くあります。各学会や企業、団体が「英語の書き方」を定めたもので、その中身の大半が共通しています。いずれのスタイルガイドにも、「読み手が迷わないように書く」というまっすぐな指針が示されています。

 

そのような数あるスタイルガイドの中でも、特に明快に私たちを導いてくれるのが、アメリカ化学会による「ACSスタイルガイド」です。化学分野の例文が使われていますが、そこに記された内容の多くは、分野を超えて幅広く実務文書に活用できます。

 

例えば4章「文体と語法」には、明確で簡潔に書くための表現のコツが詳細に書かれています。9章「文法、句読法、スペル」、10章「編集スタイル」、11章「数量表記、数学的表記、測定単位」には、正確に書くための表記の決まりが詳細に書かれています。他の章では、英語論文を書くのに役立つ内容(第1部の1章、2章、3章他、第2部の14章から16章)、化学分野特有の表現の決まり(12章、13章、17章)が記されています。

 

全体構成は次の通りです。

1 科学分野の表現技法

1章    科学出版における倫理規範

2章    科学技術論文

3章    編集プロセス

4章    文体と語法

5章    Webシステムによる投稿

6章    査読

7章    著作権についての基本知識

8章    マークアップ言語と構造化文書

 

2部: 表記の指針

9章    文法,句読点,スペル

10章  編集スタイル

11章  数量表記,数学的表記,測定単位

12章  化合物の名称と番号

13章  化学の通則

14章  参考文献の記載方法

15章  図

16章  表

17章  化学構造式

18章 文献一覧

 

本来であれば、英語で書かれたスタイルガイドを日本語に訳す必要はないかもしれません。英語のまま理解したほうが明快でわかりやすいこともあります。しかし、ACSスタイルガイドに書かれている情報を取り出しやすくし、多忙な研究者 や実務家の方々の時間を節約し、より多くの日本人にACSスタイルガイドを手にとっていただきたいと考え、同書を翻訳することを志願しました。

 

スタイルガイドを使って、まずは、書き方の規則や推奨される英語の技法を「知ること」が大切と考えています。その先は、自分自身で取捨選択することで、最適なスタイルを確立できると考えています。

 

英文を書かれる研究者の方々や実務家の方々が、本スタイルガイドの内容を活用され、自立した英語執筆者への一歩を踏み出されることを願っています。

 

2019年3月27日 中山  裕木子

 

仕事の言葉使いとmeanwhile


私が使いこなせない英語にmeanwhileがあります。いつも難しいなと考えていて、リライト時に削除しています。

 

meanwhileの意味は、文頭ではOn the other hand,やHowever, 文中ではat the same timeというのが通例でしょうか。

 

文頭のMeanwhile,を「一方」の英訳として翻訳者が使われることもあるようですが、個人的にはこの表現が苦手です。

 

「難しい」と感じるとともに、本日頭に浮かんだmeanwhileの私の違和感の理由について、ここに記載いたします。

 

日本語の話になりますが、仕事で使ってはいけない日本語として、私自身が過去に指摘された言葉があります。

 

テクニカルライティングのセミナーを依頼くださった企業の重役の方から、注意をされました。

 

とてもありがたい注意でした。

 

「とりあえず」

 

これは、ビジネスの上では絶対に言ってはいけない、とその方がおっしゃいました。

「とりあえず」なんていう仕事は一つもないんだ、とその方はおっしゃいました。

 

その意見に深く共感したので、その後、私は「とりあえず」を書き言葉でも話言葉でも、仕事で使わないようにしています。

 

ではどうすればよいか?

 

「つい言ってしまうときがあればどうしたら・・・?」とさらに相談したところ、「まずは」に変えなさい、とおっしゃいました。

 

「とりあえず」→「まずは」

 

解決策まで出してくださり、本当に素晴らしい方でした。

 

(私はこのように自分にダメ出しをしてくださる方を好む傾向があります。しかも「どうしたら良いか?」までを相談することがあるので、「心が強いね」などと言われることがありました。しかし、ダメ出しをされると、何より「気づき」があります。何がいけないか、どうすれば改善できるかを考える機会になるので、くださるご意見は非常に貴重です。また、ダメ出しをなさる方は、たいてい本物の実力者で、自分には無いスキルをしっかりと持っておられるので、単純に尊敬の念をいだくためでもあります。)

 

その「とりあえず」を少しやわらかく言い換えれば、「さしあたり」となるように思うのです。

 

「とりあえず」のようにタブーではないけれど、なんとなく似た言葉なのが、微妙なニュアンスの「さしあたり」や「当面は」のように思います。

 

 

そして、それに対応する英語が「meanwhile」であるような気がしてならないのです。

 

「とりあえず」ほどは悪くないけれど、「さしあたり」や「当面は」といったニュアンスが伝わる可能性のあるmeanwhile(___whileとあることからも、「当面」といったニュアンスが伺い知れます)。

 

その単語を「一方」という日本語に飛びついて使うのは、あまりよろしくないのではないかと考えています。

 

「一方」には、本当に対比であればIn contrast,(単文の場合)、whereas(複文の場合)という代替案があります。内容が対比でなければ、訳さなければよい。また、対比部分の英語表現をパラレルに揃えることやパラグラフを変えることで「一方」と「他方」をきれいに並べて見せて、英語では「一方」の文言を記載しない、という方法も使えます。

 

そのようなわけで、meanwhileの出番は、ユー・イングリッシュの翻訳スタイルには今のところは存在していません。

 

スタイルの決め方は人それぞれですが、そのようなことを考えながら、本日リライトをしていました。

 

meanwhileのリライト中にふと浮かんだ「とりあえず」の話を懐かしく思いながら、ご指摘くださった方のことに、想いをはせていました。

 

その方は、大企業でご尽力されて、技術者であられながら、知財・法務部で日本語の技術文書の書き方を指導し、英語テクニカルライティングの手法に共感してくださいました。「日本の技術文書の品質改善」という意味で共感してくださり意見交換ができたビジネスパーソンは、これまでにもその方だけでした。何か恩返しができないかなあ、と考えています。

 

さて、この3月はプロジェクトがいくつか終わりました。いつも3月は、1年を見直し、4月からはじまる新たな1年へと準備をします。日々の社内の翻訳状態の整備を終えたら、次のプロジェクトを含め、新しい1年へと走り出すときがきています。

 

 

 

had betterの理解(業務の日常より)


論文の書き方:若手研究者へ というところからの一節:

 

*****

Beginning independent investigators are often told that a research reputation can be thought of as a product of quantity times quality of published work.

 

若手研究者は、出版物の量と質の積で研究が評価されると耳にするかもしれない。

 

If only one publication appears every 10 years, they may be advised, it had better be a good one. On the other hand, a large number of low-quality publications is not of benefit to the individual or the profession.

 

10年に一度しか出版物を書くことができないのであれば良質にするほうがよいだろうが、質の低い出版物を数多く出すことは,本人にとっても科学分野にとっても有益であるとはいえない。

*****

 

自分で日本語訳を確定しておきながら、意味が取れない。この記載はOn the other handが矛盾しているように思う。いや、英文は誤っていないから、自分の解釈が誤っている。

 

 

●had betterのニュアンス

 

3語英語の説明サイト(「had better」は命令口調。もっと自然に伝えるには?):

https://diamond.jp/articles/-/193586?utm_source=daily&utm_medium=email&utm_campaign=doleditor

 

 

これを実際に適応して、上の英語を日本語に訳そうとするが、何か上手くいかない。

 

 

結局、英語ネイティブにメールで確認しました。

 

なお、私自身はフリーランス時代10年、そしてその前後の合計およそ15年ほど、ネイティブの意見を一切聞かずに、自分の書き方スタイルを確立しました。

「非ネイティブだからこそできる、シンプル英語による高品質翻訳」などと謳ってきました。

「ネイティブに聞かずにスタイルガイドに聞こう」ともよく言ってきました。

 

しかし会社を設立してから最近は、「参考」にするために英語ネイティブの方々の意見を聞くことがあります。

 

意見に振り回されない確固としたスタイルが確立すれば、そこからネイティブ英語話者の意見を少しプラスアルファすることは、より品質を高めるために悪くないと考えています。

 

「私たちは英訳翻訳者、英語力アップしようプロジェクト」も社内でもやってみたいと考えています。

 

英語ネイティブの意見が必須ではないと考えつつも、余力があるときは、前進を願って相談を・・・。

 

 

さて、今回の質問。

 

分かっていたことだけれど、had betterは”a threat”とのこと。それをきちんと適用すれば、先の英語は意味がとれるのに、いざ実際の文、しかも書き言葉の文中に普段目にしないhad betterが出てきて理解が甘くなってしまったことを反省しました。

 

英語ネイティブからのメール:

******

Hi Yukiko,

 

‘You’d better do it! Or else there’ll be trouble.’ is a threat.

 

‘If you’re only going to publish once every ten years, it needs to be a very good piece of work, or you’re going to lose your job.’

 

Is that helpful?

 

Regards,

XX

*****

 

訳文を改定します。

 

意味がとれない訳:

10年に一度しか出版物を書くことができないのであれば良質にするほうがよいだろうが,質の低い出版物を数多く出すことは,本人にとっても科学分野にとっても有益であるとはいえない。

検討中の訳:

10年に一度しか出版物を書くことができないのであれば良質にすべきだが,質の低い出版物を数多く出すことも,本人にとっても科学分野にとっても有益であるとはいえない。

 

もう少し改定中の訳(元の英文に忠実に):

10年に一度しか出版物を書くことができないのであれば良質にすべきという忠告を受けるだろうが,数多く出す場合であっても,質の低い出版物を出すことは,本人にとっても科学分野にとっても無益である。

 

最後に調整した、ややあっさりした訳:

10年に一度しか出版物を書くことができないのであれば良質にすべきだが,数多く出す場合であっても,質の低い出版物を出すことは,本人にとっても科学分野にとっても有益ではない。

 

 

さらに、サラッと言い換えてくれたネイティブによる英語も、書き留めたのでここに残しておきます:

If only one publication appears every 10 years, they may be advised, it had better be a good one. On the other hand, a large number of low-quality publications is not of benefit to the individual or the profession.

→言い換え

Producing only a few very high quality publications is risky; however, producing many low quality publications is also not beneficial.

 

 

「こういうこと」と言い換えるのがネイティブはやはり上手いですね・・・。

パラレリズムも綺麗・・・。

 

 

そして今回の英語の発見:

had betterは、実質的にはhave toと理解すると良い、と思いました。(誰でも知っていること、かな? ですが、自分の中で腑に落ちると、とても楽になります。)

 

一つ、英語の理解が深まりました。

 

(先の3語本の執筆中、説明しようと思って考えているうちに話言葉でshallはshouldであること、そしてshallをshouldに変えるとShall we have a break now?→Should we have a break now?と、友人同士の「~しちゃう?(Shall we…?)」からビジネスに適した「~しましょうか。(Should we…?)」へと変わることを発見して自分の中で腑に落ちたことがありました。今回はそれに似たような機会でした。)

Simple English in 100 lessonsより(+別件セミナーのお知らせ)


Lesson 1

My hobby is gardening.

この英語は、静かに趣味を表し、英語独特の「テンポ」があまりない。

→→→

I like gardening.

3拍子のテンポが生まれる。

英語は「3拍子」のテンポ、リズムがある言葉。

 

Lesson 2

英語loveには、色々な日本語がある。例:「慈しむ」「愛する」「恋する」「大好き」など。しかし、英語loveという言葉自体は意味がとても明快。

Love=「愛する」と日本語で思っていると、なかなか英語のloveを使いこなしにくいが、この英語loveの特徴を知ると、loveが広く使えることがわかる。

例:I love dancing.  My wife loves online shopping.

 

Lesson 3

動詞play は「無目的で遊ぶ」という意味。例:play cards(トランプする), play house(ままごとする)など。だから大人には、「遊ぶ」にplayが使いにくい。

 

My daughter walks to school. を日本語「学校へ歩きます。」とは言わないでしょう、なんという?→「徒歩で通学しています。」と言います。このような変換を、英日のときは自然に行っているでしょう。それを、日英でもすればいいんです。

[この例いいですね(私の心)]

 

英語belong toについて。なぜ、「息子サッカー部に入ってます。」に「My son belongs to a soccer team.」があまりよろしくないかは、belong toの「意味」を考えればわかる。

 

belong to=「所属している」を理解するためにの例文は、次のとおり。

Japan belongs to Asia. (日本はアジアに所属している。=日本はアジアである。)

belong toっていうのは、こういうときに使うんです。

[なるほど、上手い説明(私の心)]

 

Lesson 4

英語には、12個の時制がある。日本語はいくつある?はるかに少ないでしょう。

日本語の時制は1つ1つが「ゆるい」んです。

[「ゆるい」は分かりやすい説明ですね(私の心)]

 

Lesson 5

初学者は辞書を引いても良い。でも、あるところまで来ると、辞書を引くのを我慢しましょう。知っている単語でなんとかしましょう。

[「初学者は辞書OK」は丁寧で暖かい解説ですね(私の心)]

 

ラジオではよく、「漢字で話すな、ひらがなで話せ」と言われる(音声だけで漢字を使うと分かりにくいから)。そうです、漢字を英語に置き換えようとせず、漢字→ひらがなへと置き換えてから、それから英語にすると良いのでは?

 

日本語って、ネガティブなことは言うけれど、ポジティブのほうは言わないですよね。

例えば、日本語では、何かが楽しくても、enjoyをそもそもわざわざ言わない。遠慮しますでしょう?日本語の考え方は、NG(=ネガティブなこと)から話題に入る。しかし英語は、ポジティブなことから話題に入る。

[確かに・・・(私の心)]

 

そんな違いを乗り越えて、英語の発想へとジャンプするのが3語の英語の発想です。

[腑に落ちる解説をありがとうございます(私の心)]

 

 

Lesson 6

surprised=形容詞

confused=形容詞

「過去分詞って何?」と中学生に聞かれたら、「形容詞だよ。」と言えばいいのですよ。

[英語ネイティブも、過去じゃない、形容詞だよ、と言ってました(私の心)]

 

[もしかするとI’m surprised at the news.→The news surprises me.とする3語の変換は、「受け身やイディオムをやめましょう」から観点を変えて「動詞を形容詞じゃなくて動詞として活かして使いましょう」という説明もできるのかもしれません。「私の状態を形容するのではなく、ダイナミックに動詞を活かす」・・・いや、余計ややこしい説明になりますかね(私の心)]

 

 

Lesson 7

英語を話すときは、どうしても、母語の影響を受ける。だから母語(日本語)が曖昧な人は、英語でも曖昧になる。そして日本語は曖昧な言葉だから、英語を話しても曖昧になることが多い。日本語から英語へとジャンプしなければならない。

 

・・・

 

 

以上は、私の備忘録 (と[心のつぶやき])です。

 

年末に出演させていただいたα-morning kyotoという京都の朝のラジオ番組の中の「ワンポイントイングリッシュ」という長寿コーナー(8時25分くらいから10分)にて、ご好意から、拙著「英語は3語で伝わります【どんどん話せる練習例文100】」を使ったレッスンをしてくださっています。

 

 

「ありがちな英語」→「3語英語」の間に洋楽が1曲挟まれますが、その曲の歌詞に英語のヒントがあったりして、ラジオらしく、おしゃれに展開されます。

 

ラジオDJの佐藤さんは、日本語と英語の両方を愛した深い洞察を加えてくださるので、上手いなーと思う解説が加わって、思わずメモした備忘録を、ここに共有させていただきました。

 

Simple English in 100 lessonsは拙著の英文タイトルですが、こちらのラジオレッスンはLessonいくつまであるのかは分かりませんが、このままもう少し、続けてくださるようです(本日はp60を開いてください・・・と解説くださっていました)。

 

もしお聞きいただける機会がある場合には、よろしくお願いいたします(http://radiko.jp/)。

 

 

 

*********

別件ですが、ユー・イングリッシュセミナー2019のお知らせです。

 

相手のことを考えながら、やさしく丁寧に説明すること、また、英語の特徴を、相応する日本語に置き換えて過不足なく丁寧に言い表せる、説明できる、というのは、非常に難しいスキルだな、と最近は実感しています。

 

そこで、2019年は、丁寧に、受講者に寄り添いながら、やさしくスキルを伝授する・・・ということが特徴(と私が個人的に考えた)講師陣によるセミナーを和訳・英訳(技術翻訳)にて企画してみました。

 

この機会に、日本語と英語の両方の理解を深めませんか?

 

ユー・イングリッシュセミナー2019(2月・3月)をどうぞよろしくお願いいたします。

2019年はじまりました


新年になりました。

みなさま本年もどうぞよろしくお願いいたします。

良い一年をお過ごしくださいますように。

 

 

さて、私のほうは、大学の授業が再開しました。

Have a great year! より授業を開始。

 (拙著は学生貸し出し用。かりてくれると嬉しい)

 

 

私のここ数年の講師の少しの工夫は、授業や講義の開始時のひと言目に「はい、開始します」と言わないこと。

「はいっ」や「時間になりましたので・・・」はできる限り飲み込み、やめるようにしています。

(それらの言葉が弱い自分への元気付けの言葉で時間がもったいないように思うためです。)

 

ですから何かいつも、メッセージを決めて開始をしたい。

今日は変則で、英語で一言目です。

英語で教室の沈黙をやぶるのって少し勇気がいるんです。でも、お腹に力を入れて、笑顔でやってみる。

I hope you’ll have a great year.(=あけましておめでとう)から開始。

Today, we’ll do a little warm-up session, a 3-min audio (actually, video).

英単語をちょっと説明。

今日はNew year greetingとして、私がたまに見る、TEDビデオを使って「早い英語」のシャドウイングでウォームアップをしました。

非常に早い英語を3分×数セット口に出せば、だんだん英語の口に近づきます。

英会話に行くよりも、口が上手く回るようになると思います。

 

英語の勉強に使う教材は、生のものが良いと考えています。

聞いていて内容が苦痛ではなく、内容をもう少し知りたい、と思えるビデオや音声を選ぶのがコツです。

その意味で、TEDビデオには、使いやすいものがいくつかあります。

 

本日のビデオは私があるとき、Am I serving myself? Or serving my clients?(私、利己的になってない?=好き勝手にやってない?きちんとお客様に価値を提供できている?)と自分に問いかけたときに、出合ったビデオです。

もう10年前のことですが、いまだにたまに見ますし、英語に挑みたくてシャドウイングもします。

 

persist                     粘り強く

serve                    お客さま・人さまに尽くし

improve                 精一杯に上を見上げて

ideas                       ひらめきを大切にし

push                        自分に負荷をかけて

focus                       脇目をふらず

work                        努力する

passion                  情熱に引かれるままに

 

These are the eight principles to success (as Richard St. John says), which I personally agree.

 

 

 

今日の学生たちは、ビデオの「笑いのツボが分からなかった」と感想を述べていました。

おそらく英語は「韻を踏んだり」「間(ま)を楽しんだり」するから、笑いが起こる箇所が、日本語で理解しているとわかりにくいのかもしれませんね、と応答。

 

他にも色々、英語の発見があったでしょうか。

結構簡単な単語が使われてるね、とか、逆にsustainやdistractなど、まあまあ難しい単語も使われているね、などなど、色々な意見が出ていました。

 

ネイティブのスピーチを見ると、私たちのボキャブラリーは、悪くない、と思います。

簡単な単語から具体的で明快な単語まで、実際、学生達の単語量はかなり良いです。

使いこなすのが難しいけれど、必要単語量は十分です。

 

また、書くこと、と話すこと、が密接につながっていることにも、気づいてくれたかな。

関係代名詞も、会話でも使われてるね、などの観察も出ていました。

上手く書けたら、しっかり話せるはず。

 

 

さらには、今日のシャドウイングでは、早い英語に、英語は「攻め」の言葉であることを、再度、体感しました。

攻めとリズム感、そんなことが、本日学生達に伝われば良いな、と思いました。

 

 

そんなこんなで、私は大学の授業を、続けています。

 

若い学生たちが、英語の授業を通じて元気になってくれるような、そして自分に自信を付けてくれるような、そんな授業がしたいな、と願っています。

 

 

2019年、気持ち新たに、講師業も翻訳業もimproveを目指したいと思っています。

2018年ありがとうございました


2018年が終わりに近づいています。

みなさま、ありがとうございました。

ユー・イングリッシュは昨日が仕事納めとなり、年始2019年1月7日より営業開始とさせていただきます。

よろしくお願いいたします。

 

 

2018年も色々なことがありました。

会社としては、チームの中での役割分担が上手くできるようになってきたことが大きな収穫です。

 

私の出張が多い月もありましたが、皆が本当に気持ちよく仕事を分担し、相互チェックを欠かさず、一丸となって、1件1件の仕事を完成させ、納品することができました。

 

そのような中でいただいたお客様のお声も、非常に嬉しいものでした。(以下は主に特許事務所様のお声です)

  • 今回の日本語明細書は、冗長な記載が多く(翻訳を考慮した文書になっておらず)、非常に翻訳し難かったと思います。それにもかかわらず、技術内容をしっかりと理解された上で翻訳されており、完成度の高さにも驚かされました。
  • 原文に誤記が多く、技術説明で癖のある表現も多かったと思いますが、出願人様の意図を汲んでとても上手く英語に変換していただき、コメントも的確で大変助かりました。
  •  訳者の技術理解がとても正確でありがたい。
  •  完璧で修正するとことがなく、今まで依頼していたところと全く違う。

 

このようなお声くださること、ユー・イングリッシュの翻訳スタイルを支えてくださるお客様に心より感謝いたします。

 

 

また、今年は新たな取り組みもできましたので、良かったと思っています。

具体的には、特許事務所様や企業様などで、特許英語セミナー・クレーム英語セミナーを開催させていただくことができたことです。

知財の方々のお考えに触れることができたことは、大きな収穫でした。

 

また、翻訳会社様でのセミナーに呼んでいただく機会があり、同業の経営者の方々のお考えに触れることもできました。

みなさまがお客様とともに歩んでおられるお姿を拝見し、またしっかりとスタッフを定着させておられることを垣間見て、トップの方々の魅力ある姿というものを感じました。

ありがとうございました。

 

 

そのように2018年を振り返りながら、事務所の掃除をしたりしながら、本日を過ごしていました。

 

また、本日は「3語英語」についての仕事納めもできました。

京都の朝のラジオ番組に出演させていただきました。

私の受け答えに反省点が多くありましたが、京都の朝の長寿番組の「ワンポイント・イングリッシュ」をご担当なさっているαステーション・佐藤弘樹さんにまたお会いできたこと、大変光栄でした。

 

 

 

*******

 

 

そんなこんなで、2018年をなんとか無事に業務を終えることができて、安堵いたしました。

本当にありがとうございました。

 

どうかみなさま、良いお年をお迎えくださいますように。

L♥ve English!(新刊のお知らせ)


世の中には色々な仕事がありますが、職種の違う人の仕事を見るのは、興味深いものです。

例えば編集者のお仕事とは、「文書を編集すること」。

 

このように文字にするとあたりまえに見えるのですが、このことに「ぐっとくる」日々を過ごしていました。

 

私は、くどくたくさん書きすぎる傾向があります。

 

減らすべきことも分かっているのだけれど、あれも、これも、伝えたいメッセージが増えてしまって、つい、情報量が増えてしまう。

 

今回も500ページ越えの原稿提出から、始まりました。

 

はじめに章を1つ、バッサリカット提案。

 

苦心して探した数々の画像も、全部カット。

 

その先も、コラムもカット、本文も部分的にカット、カット・・・!

 

見事なまでに、カットの提案をしてくださり、それは本当に助かりました。

 

7月、分厚い原稿を持って東京に打ち合わせに押しかけたときに言われた言葉。

 

「必然性なんですよ、必然性。大切な紙面を使うためには、その情報が必然でなければならない。」

 

 

・・・確かに。

 

 

その後もページが増えることがありましたが、一方で、必然でない箇所をカットすると、まるで英文をリライトするかのように、爽快な気持ちになりました。

 

時間をかけて書いたのにもったいない、・・・という感覚は今回なく、カットする勇気をくれて、ありがとう、という感謝の気持ちだけでした。

 

なぜなら、カット提案される箇所が、見事なまでに、私が迷っていたところだったからです。

 

残したいけれど、本題からずれるかな、と感じていた箇所、頑張って書いたけれど、あまり上手く伝わっていないな、などと思う箇所に、メスが入りました。

 

そのようなわけで、今回の一般書、スリムになったと思っています。

それはそれは楽しい「3語英語」の日々でした。

 

どうか皆さま、L♥ve English!

 

 

 

 

英語は3語で伝わります【どんどん話せる練習英文100】

途方に暮れたときの対処法―黙って本を読むこと


色々な仕事に取り組んできましたが、途方に暮れるほど難しい仕事、というのに直面することがあります。

 

今は特許翻訳は、難題であっても、およその解決法が見えるようになりました。

しかしそれ以外の仕事については、経験が浅いと感じる点が、多くあります。

 

ダメだ、私には理解できない。難しい。

技術の英語が分からない。技術の日本語が分からない。

そんな状況になるときが、あります。

 

特に私は、自分に簡単にできる範囲内の仕事ではなくて、少し(いいえ、大幅に)背伸びをした仕事に取り組んでしまう傾向があるため、ダメだ、これまで何度も乗り越えてきたけれど、今回ばかりは、ダメだ。

そんなことが、たまに、あります。

 

今回久しぶりに、本当にダメだ、力が足りない、と思うことに直面しています。

 

ダメだ、ダメだ、知識が足りない、力が足りない。

 

今回は、数名の研究者の方にも相談をしました。

なんとか自分の力の無さを、助けてもらえないか、というぶしつけな願い。

 

私のダメな点を、厳しく指摘してくださった方、やさしく応援してくださった方、超多忙な中、1時間×2回の面談の工面をしてくださった方、今回ばかりは悩んでしまった私に、様々なお立場から、可能な手をさしのべてくださいました。

心より、感謝。

 

中には、私のあまりのひどさに、厳しい指摘をして下さった方も、いらっしゃいました。

どん底に突き落とされるような、厳しい言葉:

「中学生が宿題をしたレベル以下の品質です。こんな仕事なら、やらないほうがマシ」。

 

そんなとき、つまり底に落ちて、泣きそうになる自分がいるとき、何をするべきか・・・。

 

泣いては、いけない。

どんなときも、resilience。

本当に泣きそうだったのですが、即座に、とにかく涙をこらえて、机周りに散在する本に、手を伸ばしている自分がいました。

問題に向き合うこと。

泣く暇があれば、黙って本を、読めばいい。

すべては、自分の責任。誰のせいでもない、自分の責任。

 

そんなことで、今難しいと感じている仕事について、まだトンネルの出口は見えていません。

 

しかし、本日新たに購入した基礎の本3冊は、私にほんの少しですが、希望の光をあたえてくれる可能性があります。

 

マクマリー有機化学(上、中、下)

 

古典書は、素晴らしい。

他にも色々参照したけれど、やはり古典書は、良い。

教科書を勉強しなければ、何ごとも、前には進まない。

 

すべては、自分の責任。

ダメな自分でも、信じる以外に、もう選択肢はないのです。

ですからもう少し、もう少し、自分を信じて、歩みます。

 

厳しい言葉も含めて、力をかしてくださった方に、ありがとうございました、と言える日が来るように。

 

特許翻訳を話した機会


昨年から今年にかけて、特許翻訳について話す機会に、恵まれていました。そのような機会の中身が少し見える資料を、ここに共有させていただきます。

 

  • 日本翻訳連盟様の講演×2回です。特許翻訳者の方々向けに、お話をしました。いずれも100名を超える翻訳者様にお集まりいただけたかと思い、何らかのメッセージが伝わったことを願っています。

 

1.第27回JTF翻訳祭

「寝ても覚めても特許翻訳(日英)―企業様の強い権利化を支える翻訳者になる」

https://journal.jtf.jp/topics_detail28/id=699

 

 

2.2018年度第1回JTF関西セミナー

「日英特許翻訳レッスン―読みやすくチェックしやすい英文を書く」

https://journal.jtf.jp/eventreport/id=725

 

 

  • 次は日本弁理士会発行の月間「パテント」に投稿させていただいた記事です。日本の弁理士のみなさまに配布されている雑誌ですので、知財担当者の方々に広くお読みいただけていたら、ありがたいなと思っています。

 

「正しく伝わる特許明細書の英文チェックポイント」

https://system.jpaa.or.jp/patent/viewPdf/3031

 

 

 

2014年に特許本「特許翻訳英文作成教本」を出版したときに燃え尽きてしまって、そのあとの数年は特許翻訳のことを話してきませんでした。したがって、これらは私にとって、「また前に進みたい」と願っての、特許翻訳業界への協力を求めるアプローチでもありました。

 

Now, the next step… 次のステップに、自分としては、進めるような兆しを見いだしています。

特許翻訳がもっと上手くなりたい。

 

今は私は基本的にリライトを担当していますが、「リライタは翻訳の花形(はながた)ですよね」と、先日ある方に言われました。長年、リライタは黒子(くろこ)だと思ってきたので、弊社の全件リライトを担当しながら、ああ、一から自分で訳したい、毎日一から訳す一翻訳者である日々に戻りたい、と心が渇望する中、しかし自分が翻訳を担当するとリライトできる案件数が減ったり、他の業務が滞るので、全体品質向上が難しくなる、というジレンマを抱えていました。

 

しかし、その一言で「そうか、花形か」、などと、妙に納得し、嬉しく、自分の仕事に改めて誇りを感じたりしていました。

リライタとして、特許翻訳のあるべき姿を定めたい・・・。つまり、どのような翻訳文が本当の意味で、お客様にとっての良い翻訳文なのか、という点を、明確化したい、と考えています。

 

今年から来年にかけてはもう少しその点を具体的に洗い出し、自分の中で、明確化したいと思っています。

もし上手くいけば、社内だけでなく、社外にも情報を共有をさせていただきたいと考えています。

Wish me luck!

 

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