ユー・イングリッシュ

ユー・イングリッシュ 中山裕木子 ブログ

学生添削の楽しみ


例年この時期は学生の論文アブストラクトを添削しています。

 

今年はまずは1大学の50名分、受領メールの返信をしているとき、「メールを返信して学生のファイルを保存するだけでも、日々の業務としては結構な時間を使う・・・。これを一つ一つ添削して評価するには、結構な時間がかかるだろうなあ・・・」と考えていました。

 

例年、同じことを思うのです。

 

ところが、ひとたび添削をはじめてみると、「英文をもっと見たい、素晴らしい!」などと、楽しみにしている自分がいます。

 

業務の合間を縫って、特許翻訳リライトの集中が切れたときに、一度に二人分ずつくらいファイルを開いて添削をします。

 

その都度、学生に伝えたいことが、まだもう少しある・・・といつも思います。

 

普段の授業中の英作と違って、自分の技術について語る学生達の英文。

そう、学生達のアブストラクトは、いつも「輝いて」います。

 

特に今年の学生たちは、私が授業で伝えていることを、きちんと活かして、自分の力で書いてきてくれています。

 

何のツールを使って書いてもいいけれど、先輩や先生の英文とGoogle翻訳は使わないでね、他人の英文やGoogle翻訳の添削に時間を使いたくないので、と事前に伝えました。

 

何を使って書けばいいか、というネット検索の方法なども、前もってある程度伝えてあるので、学生達は、きちんとまじめに、適切な手段を使って書いてくれていることが分かる英文でした。

 

学生のアブストラクト添削はrefreshingな(元気づけられる)ひとときでもあります。

そして私の持てる何かがあるならば、それを使って彼らの役に立ちたい、と願う瞬間でもあります。

 

 

特許翻訳者か技術英語講師か、なんて自分のスタンスを選ぼうとしたことも過去にはありましたが、特許翻訳業務と技術講師業務を両立することが自然であると今は納得しています。

 

 

50名分の添削、意外と大丈夫ですね~私、と今年も思いながら、楽しくリライトとコメントをしています。

 

 

継続は力なり、ふと力が抜けた瞬間に感じる All things are difficult before they are easy.でした。

テクニカルライティング30のルール


大学や企業様で論文や他の技術文書のテクニカルライティングの講義を担当していると、資料にこれを入れたら便利に説明できるなと思うものや、受講生にとってこれがないとわかりにくいな、などと、自分が使いたくて欲しい資料が出てくることがあります。

 

いつも講義で口頭で繰り返しているポイントや、受講生が誤りやすい点については一定のパターンが見られるので、それのリストがあるほうが受講生にとって定着しやすく、わかりやすいと思うわけです。

 

特にずっと必要と思ってたのは、ぱっと見てわかりやすい「テクニカルライティングのルール30」です。

 

「ルール10」などは別の書籍などにもあると思うのですが、もっと日本人向けにアレンジした30くらいの数のルール。

また、テクニカルライティングを全く知らない人も、ベテラン上級者も、初級から上級までがいつも参照して心に留めたいルール。

これまでも色々資料は作ってきましたが、ルールをリストにしてこなかった。

 

思い立ったら、さっさと作ろう。

朝の1時間ほどかけて、作ってみました。

 

1つ1つをもう少しわかりやすい文言にして、あとは一例ずつ、例示のページも入れようか。

 

 

3つのC(正確・明確・簡潔)のためのライティングルール30

 

  1. be動詞を減らして動作を表す動詞を使おう
  2. 能動態を使おう。受け身は必要最小限
  3. イディオムを避けて動詞一語で表現しよう
  4. 現在形で「今」を大切にしよう
  5. 否定のnot文を減らそう
  6. 複文を避けてシンプルな単文を作ろう
  7. 今と関係のある過去のことには「現在完了形」を使おう
  8. 過去形は実験報告に使おう
  9. SVOOとSVOCは捨てよう
  10. There is/are構文を捨てよう
  11. 仮主語It is…や仮目的語itを捨てよう
  12. 句を文頭に飛び出させず、主語から文を開始しよう
  13. 表現をそろえて並列主義の文構造を大切にしよう。
  14. 名詞の誤りをなくそう(初級:数える名詞の単数形の 誤り、中級:特定できるのにaの誤り、上級:不要なthe)
  15. 前置詞by, with, ofの誤りに気をつけよう
  16. 不要な句や単語を一語でもなくそう
  17. 省略形(doesn’t don’tなど)はやめよう
  18. 裸の代名詞Itをやめよう
  19. 読み手に合わせた簡単な言葉、かつ明確で具体的な言葉を使おう
  20. 話し言葉で書くのを避けよう。get→obtain, do→具体的に, hard→difficult, just→simply
  21. 1つの文を1つのメインアイディアに絞ろう *絞る方法は接続詞、関係代名詞、コンマ挿入
  22. 短い文に区切って書いてから、つなげて文を整えよう。*つなげる手法は主語がそろえば等位接続詞and/butでつなぐ、接続詞although, becauseなどでつなぐ、関係代名詞でサブ情報としてつなぐ
  23. 主語をそろえて視点を定めよう
  24. 既出の情報、読み手が知っている情報を主語に使おう
  25. 接続の言葉(Therefore, Accordingly)を捨て、文同士を内容でつなげよう
  26. 「~のため」にbecauseを多用せずに他の表しかたも知っておこう *例:関係代名詞非限定、単にandでつなぐ
  27. 初出の略語はスペルアウトして、略語を丸括弧内に続けよう
  28. シリアルコンマ(A, B, and Cのandの前のコンマ)は明確性が増すので使おう
  29. 数字表記の決まり(1から10をスペルアウト、単位記号と数値の間にスペースを空ける、余暇)
  30. コロン(:)とセミコロン(;)の違いを理解しよう。 *コロン(:)は「大から詳へコロンだ」と覚えて使ってOK。コロンの前で文が独立するように使う。セミコロン(;)は2文をつなぐ、コロンでわかりにくい列挙にてコロンの代わりに使う

 

ちょっと長いなあ。ぱっと見て頭には入ってこないので、やはり、分類の記載が必要か。

前から【動詞が鍵となる文の組み立て】【誤記・不明瞭を無くす】【文と文のつながり】【表記法】に分類できるようにしています。

 

もう少し工夫します。

 

 

朝一番は頭がさえているので、例え忙しくても、10分でも30分でも、少しクリエイティブなことに私は時間を使いたい。

 

メールの返信で朝一番の時間が終わってしまわないよう、メールやその日の業務連絡などは、前日のうちに処理しておきます。

 

30のルール、毎朝の細切れ時間でもう少し改善をしたいと思います。

改善が終われば、日々の大学講義と企業様向けセミナーで受講生に参照してもらおう。

受講者にとって便利なリストになるといいなと思います。

 

 

 

3語セミナー(4月20日のご案内)


『英語は3語で伝わります』をテーマにしたセミナーも、1年に何度かですが、担当させていただくことがあります。

 

昨年2018年は、広く一般の方向けの3語英語セミナー、続いてお若い社長様向けの3語英語セミナー、といった機会がありました。

 

広く一般の方向けのセミナーでは、みなさんどんなことを話したいかな・・・。どんな英文内容が飛び出すかな?などと準備をしました。

 

そのときは京都開催であったこともあり、「お煎餅を売る仕事」や「和菓子を作る」などが多かったり、一方で「冷蔵庫の販売」などと、色々な例が出てきていました。

 

最後に受講生のお一人がまっすぐ歩いてこられたと思ったら、I… enjoyed…the seminar! と英語で感想を言ってくださいました。とても嬉しい気持ちになりました。

 

お若い社長様向けセミナーでは、予想を超える壮大なスケールで、「お寺のデザイン」や「水路を作る」など!?と準備をしていかなかった内容も多く飛び出しました。water channel(水路)といった単語はこれまでに会話であまり使ったことはなく、私も楽しませていただきました。

 

他にもご自身のお仕事についてとても詳しく教えてくださる方もいらして、非常に勉強になりました。

セミナー途中は、積極的にお話くださった方と、一方で、途中あまり話したくなさそうに見えた方もいらして、1時間半の間になんとか失礼にならずに会話を促せないか・・・と工夫していました。

最後にはみなさん素敵な笑顔を見せてくださいました。さすがの俯瞰的な目と広い心をお持ちのみなさんであり、安堵しました。

 

 

その後、3語セミナーは一旦終了して、特許や技術英語のコンテンツを作ろうと思っていたのですが、今年2019年に入り1月に出向しました高校生向けの3語セミナーで、また素敵な受講生達に、私の心の火が付いてしまいました。

 

若いみなさん向けの講義でしたので、できる限りに優しく丁寧に、を心がけました。

 

Treat others how you want to be treated. という言葉がありますが、そのときの私は、Treat others how I wanted to be treated (when young).やTreat others how I would want my loved ones to be treated.をずっと意識をしながら、講義をしていました。

 

つまり、例えば自分が10代だった頃に年配の大人がこんな風に接してくれたらよかったなと思う対応、そして自分の大切な人がこんな風に他人や大人に接してもらいたいと思う対応、を目指す必死な自分がいました。

 

とにかく今日は最高に優しく子ども達に接しよう。

(高校生、はもう大人のみなさんですが、そのときはあまりに生徒達が可愛くて、自然にそのように思っている自分がいました。)

 

留学前の緊張しているみんなでしたが、リラックスして、英語を楽しんでくれたかな。

時折見られた不安そうな表情や真剣なまなざしからは、今をしっかりと生きている、という姿が伝わる素敵な生徒さんたちでした。

 

 

嬉しそうな顔をしてくれると、それは何ものにもかえられません。

 

(県立志摩高校様HPより)

 

 

 

 

さて、そんなおりに別の機会をいただきまして、今週末に3語英語のセミナーを担当させていただきます。

 

直前で大変恐縮ですが、まだ申し込みができると知りましたので、ここに、ご案内をさせていただくことにしました。

 

 

本ブログの英語上級の読者の方々でなくても、そのご家族の方などで英語がはじめての方など、いかがでしょうか?

お待ちしています。

 

英語は3語で伝わります
朝日カルチャーセンター 中之島教室
2019年4月20日(土)

(講義形式のセミナーとなります予定です)

https://www.asahiculture.jp/course/nakanoshima/8cb2d36d-66a1-e950-d763-5c668a51cc69

 

 

 

 

 

 

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