心というのは不思議です。人の心はどこにある。心臓のあたり。
その心が落ち込むと全身の元気がなくなり、逆にワクワクしたり、嬉しかったりすると全身が元気になります。
嬉しいときは本当に心が躍ります。
今日の私は、嬉しい。
あれ?何かな?心が躍っている。
何かいいことあったか、自分?何か、心が喜んでいる。
そんな心の動きを感じていました。
嬉しさ・・・
それはワクワク感(ドキドキ)ともまた違い、心がなんとなく上のほうに移動しているような、そんな感じです。
さて、その嬉しさの正体が何かが分かりました。
本日の納品原稿。
とても良い品質で納品できたと思うのです。
中山は毎回リライトを担当しています。そのうちに社内の誰かに代わってもらおうと思いながらも、やはり自分のリライトを飛ばすことは、今のところ、できていません。
本日は和訳と英訳が一つずつ。通常の特許翻訳とはいずれもやや異なる案件。
いずれも、良い品質で納品できたと思っています。
翻訳では、「ちょっと苦しいから、まあいいや」、と投げ出したくなるような工程があるかもしれません。
この工程を一つ省きたい、と感じることがあるかもしれません。
こんなに多くの工程を踏んでいたら、翻訳料金のもとがとれない、という懸念も当然あります。
しかし、ユー・イングリッシュでは、執拗に粘り、工程を省くことなく、時には逆に工程を加えていきます。
しつこさ、良く言い換えると、粘り強さ・・・これがやはり、翻訳者には必須なのです。
私は今回の2件について、かなりしつこく確認をしました。
「通常の工程はすべて終えたので、最後は読み通しだけでいいか、日英の対応は、まあいいか・・・」という弱い心の叫びを無視して、「読みなさい、きちんと英語と日本語をもう一度全部、確認しなさい」、「少し不安が残ったんでしょう?それなら全部、確認すること」、と強い声が私を統制します(なお、人を統制することはなかなか難しいので、自分を統制することが大切です)。
そして全部確認してみたら、良い精度であることが確認できればそれはそれでとても良いですし、たった一つでも誤記や不具合が見つかれば、一瞬にして、その労は報われます。
・・・とそんなことを経て、納品を終えましたら、とても晴れやかに感じるものです。
嬉しさ、いつもそれを感じながら、翻訳納品を続けたいものです。
そう、お金のことを眼中に入れず夢中で取り組んだ結果、もたらされる喜び、心の豊かさ。
そして物理的な豊かさというものは、時がくれば、きっと自然にあとからついてくるものなのでしょう。
拙著「外国出願のための特許翻訳英文作成教本」より。
弊社twitterの確認のために最近拙著を目にすることがあり、そんなこと書いていたことを思い出しました。
翻訳者はそのようであるのが自然の姿であると思っています。