ユー・イングリッシュ代表取締役 中山 裕木子のブログ


I want you to find the beauty of English and love English.

  日常, 日本語と英語の違い, 英語表現 

英語学習で気づいたこと―インプットとアウトプット

英語学習に関して実感したことは、インプットは大切だけれど、アウトプットの体験を積んではじめてインプットが生きるということ。

 

英語学習にはインプットとアウトプットのいずれが重要か、という議論。

 

いずれも重要ではあるけれど、例えば「英語を話せる」ようになるためには、「話すことを練習する」のと、「英語を聞いたり読んだりしてそれを吸収する」、つまりインプットに焦点を置くのと、どちらが重要か。

 

多くの書籍などで、「読むこと」「聞くこと」、つまりインプットが重要と語られていることを目にします。

 

「英語を多く読むことで、話せるようになる」、と謳っている書籍もあるくらいです。

 

本当か?

 

考え方には同意します。なぜなら、私たち非ネイティブが一から自分で英作しても、所詮「日本語の姿をした英語」になってしまう。結局は、本当に英語で使われている表現を得るためには、やみくもに自分で英作をしていても上手くいかないため、お手本、つまりインプットや真似をする雛形が必要なのです。

 

しかし、インプットが最重要という論理には、何か府に落ちないところがこれまでありました。

インプットが重要と実感できるまでには、自分のレベルをインプットを味わえるまで引き上げないといけないのではないか、と自分自身が感じているためです。

 

理由は、人の記憶や学習には「気付き」が必要だから。

英語を聞くだけ、読むだけでは、やはり話したり書いたりできるようにならない。

仮に「インプットで自然に身につく英語」を期待するのであれば、例えば10年間英語漬けになる、といったインプット環境に身を置く長い年月を要すると思うのです。その余裕や環境がある人は少ない。

 

 

結論として、

■スピーキング(自分でやってみる)→リスニング(または同時並行)

■ライティング(自分で沢山英作する)→リーディング(または同時並行)

 

自身でも試してきた順序は、やはり間違っていないと思えているのです。

 

そのようなわけで、昨年出版しました「シンプルな英語」では、英文組み立てのコツに加えて、スピーキングを自分でやってみる、という部分を具体的に色々と書きました。

 

私自身も、スピーキングの習得については進行中なのですが、自身のライティング習得の経験から、この順序は間違っていないと考え模索しています。

 

 

私が英語ライティングを習得した過程では、とにかくアウトプットを大量に行いました。

インプットは仕事に関する調べ物程度にとどめ、とにかく大量のアウトプットを行う時期を過ごし、自分のライティングスタイルを定めました。その時期は英語ネイティブに尋ねることも控えました。

 

そのような時期を長く過ごしたのち、ようやく、ライティングの「目」が開きました。つまり、自分に必要なインプットがわかり、少しずつ、インプットに集中しはじめました。自分のライティングスタイルの調整の時期というか、完成時期、といったところでした。

その後は、継続してアップデートしながら改善し続ける。

 

スピーキングも同じと思うのです。

 

私自身も、最近になってようやく「耳(と目)」が開いてきました。

 

インプットをしたい部分への目・耳が開き、目にする英語(読む英語)、耳にする英語(聞く英語)から、自分に必要な部分を吸収できるようになってきたことをようやく実感しはじめました。

 

Learning a new language takes time. It takes patience.

 

一筋縄には行かない、日本人としての英語学習。

 

理由は、英語と日本語の文構造があまりにも違うから。

そして、日本語の発想・言葉の特徴、日本人の気質が独特で英語に適合しないため。

 

しかし、この壁を何とか万人が乗り越え、私たちも英語を自由に使いこなせる方法があるはず。希望を持って、提唱していきたい。

 

この先も、もう少し模索をしながら、続けていきたいプロジェクトです。

 

書籍「シンプルな英語」(講談社)とその動画(クーリエ・ジャポン)は、このプロジェクトの一環として、心を込めて作りました。ご利用いただけると嬉しいです。