さて、先のブログに続いて、「untilの答え探し」、について、記載しておきます。
今から10年以上前、私のはじめての講師業の題目は、「冠詞」と「前置詞」でした。2時間半のセミナー、周到に準備をして、望みました。
前置詞のin, at, on, under, over, above, below…, before, after, between, from, toなんでも聞いて、という完璧な準備のもとに挑んだ始めてのセミナーでの、忘れもしない、受講者からの質問。
講師を値踏みするかのような、経験のありそうな男性からの質問でした。
「untilは、その時点を含みますか?」
その時点を含むかどうかの議論について、between, from, to, そしてbeforeとafterについては、答えられるけど、untilは? until??????
頭の中が、真っ白になりました。
満足のいく答えが、出せませんでした。
さて、セミナー終了後、冷静になって考えました。
なぜ、頭が真っ白になったのか?
なぜ、答えが出ないのか?
「~まで~する」というとき、untilはその時点を含むのか?
例えば
I work until 5:00 o’clock.
(5時まで働く)
5時になったら帰ってよい、ということは、5時は含むの?含まないの?
さて、この質問に、答えられなかった理由を、当時(10年余前)、自分なりに、納得しました。
理由は、untilがその時点を含むか、について、これまで考えもしなかったため、と理解しました。
つまり、before, after, from, to, betweenは、その時点に焦点が置かれることが多くありますが、untilについては、「~までずっと~する」、という「動作」のほうに文章の焦点がおかれ、その「時点」については、あまり、焦点が当たることが少ない、と思ったのです。
例えば、I have to submit the paper by 5 o’clock.(5時までに論文を出さないといけない)やI have to be here by 5 o’clock.(5時までにそこに到着していなければならない)、といった「期限」を表すものならともかく、I have to be here until 5 o’clock.(5時までずっとそこにいなければならない)という時、「5時を含むかどうか?」には、あまり、焦点が置かれることがありません。
含むのかなあ?含まないのかな?
少しだけ含む?「その時点」に触れる感じ? ←中途半端な答え。
さて、そんなことを心に引っかけながら、時が経ちました。
長くかかり、先のブログで書いたような考えに到達しました。
ヒントをくださったのは、京都のラジオ番組のDJ、佐藤弘樹さん。
京都の「αステーション」、というラジオ番組のDJで、ワンポイント・イングリッシュ、という時間を、長年、持っておられます。
英語と日本語の両方の言葉と文化を愛し、深く知り、微妙な差異に迫られるところが魅力的な方です。
ラジオ番組の中で、先の例文、つまりThe shop is closed until Monday.について、触れられました。
答えは、「お店は月曜日に開く。」(通常の解釈)
運転しながらラジオを聴きながら、はっとして、メモを取っていました。
詳しく聞きたかった私は、質問をするために、数年後、佐藤弘樹さんに、会える機会をこじつけました。
ここまでくると、執念、ですね。
ダンディな声が素敵な、佐藤弘樹さん、丁寧に、説明をしてくださって、私の10年来の悩みに、答えが出ました。
さて、今日の雑談のまとめです。
疑問が生じたら、忘れてしまわないで、常に答えを探して「アンテナ」を張っていると、思わぬところで、納得できる答えが得られることが、あります。
納得できたら、前に進める、そうして一つ一つ、課題をクリアしていきたいと思います。