技術翻訳者/技術英語講師である中山さんの、これまでの「道」について、英語を勉強する大学生向けに、英語でプレゼンしてくれませんか?
大学の先生からのこんな一言に始まった、今回のお仕事。
私のこれまでの歩み、それから今学生さんに伝えたいこと、を15分の英語プレゼンテーションに、まとめました。
プレゼン後に、質疑応答がある、と聞いていました。
どんな質問が来るかな・・・?
私が英語プレゼン指導の授業でいつも言っていることを実行するため、ある程度の質問予想と、質問への答えを、考えて望みました。
そうしたら、全く、思いもよらない、質問が来ました。
(たいてい、プレゼンとは、準備していない質問が来るものですね。)
●「2020年オリンピック開催で産業翻訳が増えるかもしれない一方で、機械翻訳が発達して、翻訳の仕事はなくならないでしょうか。」
●「頑張って翻訳者を目指しても、翻訳の仕事は無いのでは?」
さて、私の答えは、次のとおりです。
(実際は、少し違うことも含めて答えましたが、以下は、私の極論です):
●機械翻訳が発達すると不安に思われるなら、今すぐハイレベル翻訳者になるのはどうでしょう。そうすれば、オリンピックの頃には、翻訳ソフトの開発に携われるかもしれません。
●7年先を見ているんですね。「今」のことを考えられてはどうでしょう。7年とは、果てしなく、先です。この世に居るかどうかさえ、全く分かりません。実際、オリンピックの開催地が東京に決まった時、日本中が喜び、皆が7年後の自分を、想像したといいます。対する私は、「7年先の自分」など、全く想像も出来ず、生きているのかどうかの自信すら、ありませんでした。
ただ、今頑張っていたら、7年後には、きっと、何らかの形で、関わることが出来ると思います。
さて、私自身は、ブレや悩みが無くなった今、10代を含む若い人たちに対して、断言することができます。
「すべての将来への心配事」は、「杞憂」です。
「今目の前にあること、目の前にあって、出来ること、に邁進して、努力していけば、将来・未来は、自然に、形作られていきます。」
これは私が、これからの若い人達、つまり学生さんたちに、伝えていきたいことでもあります。
英語の授業、という媒体を通じて、講師は、授業の中身以外にも、学生さんに、伝えていけることがあるのではないか、と、そんなことを、最近は思っています。
「知識」や「技術」を伝えることに加えて、その「知識」や「技術」を、日々の生活、または今後の人生において、どのように応用するか、そんなことまで伝えられる授業、それは、今後、私が目指していくものでもあります。