これまで、多く理系の学生達に、英語を教えてきました。
学生への講義は毎週あります。
大学の非常勤講師を続けながら10年以上がたちましたので、理系の彼らの思考を探る機会は、随分と、積み重なりました。
また、大学の理系の先生方との交流を通じても、理系の研究者の方々がどのように説明をすれば、「英語が腑に落ちる」と思ってくださるか、逆にどのようなところに、英語の疑問を残して困っておられるか、ということが、比較的、よく分かるようになりました。
ところが、未だ皆目わからないのが、文系の方々に英語を教えるとき。
自分も文系なのに、いつのまにか、すでに文系の方々の英語に関する思考が分からなくなっていることがあります。
現実に、文系の方々には、私の英語の説明が腑に落ちないことが多い、ということを、セミナーを通じて、これまで多く体感してきました。
ですから今回も、その受講者が「文系の方」であるとわかったとき、おそらく私の説明が腑に落ちていないだろうな、と思っていたのです。
おそらく「単語が馴染みがなくてわからなかった」や、「スライドの扱いの速さに、困惑した」(←データをタイプして講義をすすめますが、理系の方々への授業ではテンポがよくて丁度良い、と言われる一方で、文系の方々には、手元が早くてわかりづらかったと不平が出ます。)、または「自身の英語のほうが講師のシンプル英語よりも良い」、といったフィードバックを、予測していたのです。
ところが、文系の仕事の中でトップの類かと思われるその職業(法律系)の受講者の方が、丁寧に、フィードバックをくださったのです。
「理系の英語の考え方が、とても新鮮でした」
「半田付け、など、分からない単語もあったが、興味深かった」
「これからは、時代が理系ですよ。ですから、英語もきっと、理系英語がスタンダードになる」
「きっと、理系英語はブレイクします、頑張ってください」
ありがとうございます!
とても、勇気づけられました。
時代が理系です?・・・興味深い。
理系英語がスタンダードになる・・・?
あまり考えなかったことですが、シンプル英語への波は、確かに進んでいるように思います。
週末には久しぶりに工業英語協会の基礎セミナーを担当させていただきます。
冠詞の基礎、そして文の組み立ての基礎です。
名古屋の方々にお会いできますこと、楽しみにしています。