今回の翻訳案件は、かなり、丁寧に、行いました。納期を長くいただいていたのですが、納期の2日前まで、時間をかけてしまいました。納得のいく品質になるまで、結構、時間がかかりました。
丁寧にリライトしてください、ということをこのお客様にはご要望いただいていて、それを許容いただいていますので、弊社としては、本当にありがたい限りです。
さて、今日は「翻訳注」について、少し思ったことがありました。
翻訳注は、お客様との大切なコミュニケーションの場。
翻訳注をたくさん付けた方が良い、と思っている人も多いようです。
私が目指すのは、翻訳注の重要性を理解した上で、翻訳注をできるだけ減らせる翻訳。
翻訳注を付けることが重要であることは十分に理解をしていますが、その一方で、翻訳注を読むのにとても時間がかかることも、理解をしています。
翻訳者自身の力不足のために翻訳注を付けないといけない、というのは、全く、好ましくありません。
翻訳注は、お客様の時間を取ります。それが建設的であれば、とても良いと思いますが、そうでない場合、時間のロス、つまりは大きな損失、を与えてしまいます。
翻訳注を納品前に見直してみる。
翻訳の最中にメモした翻訳注は、納品段階になると、不要になっている部分が多い可能性があります。
つまり、翻訳者(自分)の理解不足のために、訳文が和文から逸脱してしまって、その結果、翻訳注をつけなくてはいけない、というものが、残っていることがあると思うのです。
今回の案件では、最終段階で、翻訳注を、ほとんど消すことができました。
例えば一つの和文に対して、2つ、3つの可能な英語表現がある中、より翻訳注が不要な表現のほう、を選ぶように、個人的には、しています。
しかし、翻訳注無し、というのはお客様とのコミュニケーションがとれない。
ですから少しだけ、翻訳注が残る、例えば、お客様側の和文の誤記修正を数点、そしてこちらからの翻訳注(翻訳の中で伝えたい内容)を1,2点、というのがベストかなあ、と考えています。
(もちろん案件によって異なるのですけれど)
なお、結果的に翻訳注がどうしても消せなかった案件の場合、時間のかかる翻訳注を読んでくださるであろうお客様に、感謝をしながら、納品をすることになります。
またそして、翻訳注に対して、さらにコメントやご質問をくださった場合、そんなに多くの時間を弊社に対して使ってくださったことに感謝をし、誠意を持って、コメントやご質問に、お答えするようにしています。
以上、翻訳注に関して思ったことです。