ユー・イングリッシュ代表取締役 中山 裕木子のブログ


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  日常, 翻訳 

仕事だから・・・のうしろに続く言葉

仕事だから・・・

 

という言葉の後ろに、何の意味が続くでしょうか。

それによって、その人の、仕事に対する気持ちが分かるように思うのですが、この後には、2つの相反する考えのうちのいずれかが、続くということを、最近、見受けました。

 

仕事だから

→しっかりとやるのは当たり前。仕事なのですから、当然、勢力込めて、全力で、頑張ってやります。

 

仕事だから

→やらなきゃいけないのは、仕方がないんです。したがって、好む好まざる関係なく、仕方が無いからとりあえず、やりすごします。

 

 

こんな風に、相反する状況、に出会いました。

 

もちろん私は、前者です。

 

つまり、次の通りです。

 

仕事だから

→勢力込めて、全力で、頑張って、やります。それが私の選択であり、歩んできた道であり、これからも私の歩んでいく道です。

 

 

前者以外、つまり、後者であるように感じていたのは、遙か昔、学生時代のアルバイトの頃のみです。(当時は、様々なアルバイトを経験しましたが、やりたくない仕事をしながら、時間が経つのを待っている。電話の応対から居酒屋やレストラン、結婚式場、国際会議の片付け、喫茶店、ファーストフード、カバン屋さん、服屋さん、郵便仕分け、家庭教師、ありとあらゆるアルバイトを経験する中、そんなとき、「仕事だから仕方が無い」、と思っていました。)

 

 

 

仕事だから・・・?

 

みなさんにとって、「仕事」とは、どのようなものなのかな、と素朴な疑問が起こりました。

 

お金を稼ぐ手段?

生活の手段?

 

それはもちろんのことなのでしょうけれど、仕事の「種類」を選ぶのは、自分自身。

その仕事を選んで、全うするのは、自分自身の選択。

 

つまり、仕事とは、「完全にやらされている」ということは決してなく、自分で選択をして、その仕事をしているのだと、思います。

 

 

つまり、上の前者と後者のうち、「前者」、であるのが本来の姿だと思うのです。

 

そんな風に考えていたところ、先日、上級翻訳者から耳にした、次の言葉・・・。

 

 

「仕事だから・・・」

 

この発言の後ろに来る言葉は、何?

私、本当に、理解できない・・・。頭の中が、多少、パニックになりました。

 

 

「仕事だから」、仕方がない

「仕事だから」、我慢する

「仕事だから」、それはそれで、それなりに、行う

 

 

このような言葉が、省略されていたような、感じを受けました。

 

 

私は今の仕事(特許翻訳・講師業)をはじめてから、仕事を、そのようにとらえたことが、一度も無かったですので、あらためて、この発言に、違和感を抱き、なんだかとても、驚きました。

 

また、正直、ショックを、受けていました。

 

大好きな特許翻訳を、自らの選択のもとにされている上級翻訳者であっても、こんな風に、仕事をとらえることがあるんだ・・・

 

実力もあって、お立場も素晴らしく、ご自身の仕事に誇りを持って、日々、精進されている方にとって、「仕事」が、そういうもの・・・?

 

仕事だから・・・?

 

 

仕事だからこそ、頑張る

仕事だからこそ、本気で行う

仕事だからこそ、愛し、添い遂げる

 

 

このように感じられなくなった時、つまり、

 

「仕事だから」、仕方がない

「仕事だから」、我慢する

「仕事だから」、それはそれで、それなりに、行う

 

 

・・・とこのように感じはじめてしまった時には、何か状況が、おかしくなってしまっているのだと、思います。

 

つまり、例えば、「組織の中で制約が多く、自分の思う仕事が出来ていない」「組織の中でなくても、自分の中で、納得のいく仕事が出来ていない」「誰かに気を使っている」「本来の自分の仕事ではないことを引き受けてしまっている」などなど。

 

私は、少しでもこのように感じてしまうことがあったとしたら、そしてそれが、長期に及んで続くようであれば、その原因を探り、その状況から脱するように、対処するつもりでいます。

 

必ず、原因があると思うのです。それを、取り除くつもりでいます。

 

ですから、「仕事だから」という言葉のうしろにある自分の感情をチェックすることは、自分自身の仕事の健康状態(健全さ)をチェックするのに、役に立つと思います。

 

(時にこのようなことを考え、自分を見つめ直します。)