ユー・イングリッシュ

?= $title; ?>

時制について:現在形と未来のwillの違い


担当しています「技術英語」のセミナーで、助動詞について、話していました。

助動詞は、書き手の「考え」を伝えるもの。

その「考え」は、the degree of obligation(義務の度合い)を伝えたり、the degree of probability(起こりうる確率)を伝えたりする、ということをお話していました。

 

加えて、助動詞willは、the degree of probability(起こりうる確率)の中でも最高の類。

willは名詞で「意思」という意味ですから、助動詞willが読み手が伝える「考え」としては、「起こりうる確率」が最高の類、つまり事実を言い切る現在形に、限りなく近い「起こりうる確率」を表します。

 

このような助動詞willの説明ののちに、「時制」について、お話をする機会がありました。

 

ハイレベル英語ライターの方々への「時制」のポイントは、意外と理解しにくい「現在形」、です。

 

現在形は、最もよく使う時制ですが、結構、奥が深いです。

 

現在形には、「時間の概念が無い」という考え方ができます。

 

つまり、現在形は、「普遍的事実」を表す際に使うことができます。

そしてその「普遍的事実」とは、例えば「地球は丸い」や「宇宙は広い」などといった事実だけではなく、「私は英語を教えている」や「私はX社に勤めている」といった事実のことも指します。

 

「時制」を選ぶ時、「普遍的事実かそうでないかを見分けるのが、難しい」という受講生のご意見がありました。

したがって、次のように考えてはいかがでしょうか、とご提案しました。

 

テクニカルライティングの良書からの抜粋:

the simple present is used primarily to express “timeless” generalizations―that is, general statements which do not specify any particular time frame.

 

なお、この ”timeless” generalizations が、現在形は「時制が無い」ということです。

そしてその後に出てくる do not specify any particular time frame も、”timeless” generalizations を理解するために、分かりやすい描写です。

 

つまり、伝えようとしている行為(つまり動作)が particular time frame のものなのかどうか、という点を考えると、現在形を使うのが適切かどうか、の判断が平易になると思います。

 

例えば、I teach English. (私は英語を教えている) I work for X company.(私はX社に勤めている)は、「特定の時間フレーム」に限られた事実ではありません。

したがって、これらには、”timeless” generalizations を表す、現在形の使用が正しい、ということになります。

 

なお、例えばI am teaching English.  I am working for X company.  I have taught English.  I have worked for X company.というように時制を変えると、表す事実に「時間フレーム」という概念が、生じてきます。

 

さて、次に受けた質問は、次のものです。

 

「現在形に限りなく近い助動詞willと、現在形は、どのように違うのか。」

「助動詞には書き手の「意志」が入る、という説明では、分かりにくい。」

 

例えば次の例文を見てみます。

(1) Pressing the button starts the engine.

(2) Pressing the button will start the engine.

(ボタンを押すと、エンジンが始動する)

 

「この2文の違いは何か。」

 

という質問です。

 

私自身は、「違いが何か」、というより、2文の利点(読み手に対する利点)は何か?といった観点から、これまで、これらの英文をとらえていました。

 

(1)

利点:淡々と客観的に事実を述べている。そのような機能(構造)になっている、という意味を表せる。短い。

欠点:startsの動詞構造が読みづらいときがある。「条件を表すPressing the button(ボタンを押すこと)」について、読み手の理解がついていけない場合がある。

 

(2)

利点: willがあることで、読み手が「条件」であること、「その条件となれば~が起こる」という点が理解しやすい。willがあることで、時間的なズレを出せる。

欠点:一語分、長くなる。

 

「このような説明では納得がいかない」ということで、助動詞willと現在形の違いを、テクニカルライティングの洋書からの表現も含め、次のように、簡単にまとめてみました。

 

IMG_7957

 

●時制の復習

現在形:”timeless” generalization

will表現(未来への意思):logically necessary (degrees of probabilityの最上)

と、とららえていただくと、分かりやすいと思います。

 

 

そのつもりで、読んでみると・・・

●現在形は”timeless” generalization

   Pressing the button starts the engine.(普遍事実・そうなることが決まっている)

 

●will表現はlogically necessary (論理的必然)であること。

degrees of probability(確信の度合い)が最上

   Pressing the button will start the engine.(論理的に必然的にそうなる)

 

これら二つは、似ているようで、根本が「時制」か「助動詞」かという点で、大きく違う表現となっている、とも考えることができます。

 

いずれにしても、自分にとって納得のいく説明、を自分で見つけられることが、英語の正しい理解には非常に重要なのではないかと思います。

その助けとなることができるよう、講師は、努力をいたします。

 

“timeless” generalization(現在時制)とlogically necessary(助動詞will)、という英語表現は、いずれもテクニカルライティングの良書より抜き出したものですが、私にとっては、なかなか良い説明だと思っています。

 

ご質問をくださったご受講者の方々にとって、少しでも理解が進まれると良いのですが・・・。

 

以上、講師の日常から、でした。

東京セミナーありがとうございました


2016年8月 5日(金) 東京開催セミナー【Application Drafting and Translation Strategies for U.S. Filing of Japanese Applications】(米国出願のための特許明細書の起草と翻訳のコツ)を終了いたしました。

 

特許翻訳者の方々と、知的財産ご担当者(明細書起草者)の方々に、お集まりいただくことができました。

ご参加くださいました36名の方々に、心より感謝申し上げます。

 

今回のセミナーでは、明細書起草者(Application Drafter)と特許翻訳者(Translator)の二つの観点から、日本企業様の英文特許明細書をどのようにして、より良い方向へと転換していけるか、ということを、米国特許の視点から、ご受講者と共に、模索させていただきました。

 

「米国特許の視点から」という点につきましては、米国向け特許明細書では注意すべき点が少し特殊であること、また企業様の戦略として米国に重きを置いておられる場合が比較的多いというような点により、米国特許の視点を「知る」ことは、大切であると考えるためです。

その後の他国へのアレンジ(または他国を中心とした米国へのアレンジ)は、実務のご状況に応じて適宜行っていただけますと幸いです。

 

さて、東京セミナーでは、一つでも、ご受講者にとって有益となる情報をご提供できていたことを、願っています。講座のアンケートも見せていただきまして、今後の講座の改善へと、努力してまいります次第です。(ご受講いただきました方々、アンケートのご提出をどうかお願いいたします。)

 

引き続き、大阪セミナー(9月16日開催)が控えていますので、詳しい講座内容はここではお伝えをいたしませんが、ご受講くださった皆様、開催にあたってご尽力くださった皆様に、心より、感謝申し上げます。

 

講座の雰囲気のみ、ここに写真にて、お伝えをさせていたけますと幸いです。

 

1

【講師のブラッド先生です。】

 

7

【サブ講師(コーディネータ)の中山も、mini-翻訳レクチャを担当しました。】

 

9

【今回は少し情報が多くなってしまい、またご質問もお受けしまして、少し講座時間を延長させていただくことになりました。申し訳ございませんでした。お付き合いをくださいました皆様、ありがとうございました。】

 

 

大阪セミナー(9月16日開催)のほうは、ご受講者枠が残り若干名となっています。ご参加をご予定くださっています皆様、誠に、ありがとうございます。どうかよろしくお願いいたします。

東京セミナーどうぞよろしくお願いいたします


東京開催セミナー【Application Drafting and Translation Strategies for U.S. Filing of Japanese Applications】(米国出願のための特許明細書の起草と翻訳のコツ)の日取りが、近づいてまいりました。

 

[東京開催セミナー] 2016年8月 5日(金)9:30~16:30

http://www.u-english.co.jp/seminars/2016/4.html

 

今回のセミナーでは、明細書起草者(Application Drafter)と翻訳者(Translator)の皆様にお集まりいただき、日本企業様の英文特許明細書をどのようにして、より良い方向へと転換していけるか、ということを、共に模索させていただきたい、と考えてきました。

 

翻訳者一人の力では何もできないかもしれない、しかし、Application Drafterの方々に助けていただき、教示いただき、そして強く導いていただくことで、翻訳者にも、仕事を通じて、何か日本という国が良くなっていくことに関われるのではないか、大変恐れ多いことですが、そんな思いを持ちながら、本セミナーを開催させていただく運びとなりました。

 

セミナーの準備を終えて、この写真を、眺めていました。

uspto

 

USPTO・・・(米国特許商標庁)

 

 

 

私の明細書翻訳文、どうなっているのかなあ・・・。

無事、仕事を終えてくれているのだろうか・・・。

どんな審査官に、どんな風に審査されているのだろう・・・。

どのくらいの数が、無事特許になったのか・・・。

DOE(Doctrine of Equivalents)は保持できたのだろうか・・・。

英語表現は、問題無かっただろうか・・・。

 

色々なことに思いをはせながら、遠く米国を、見ていました。

 

*****

 

 

 

さて、東京セミナーは現在34名のお申込者に恵まれ、皆様に無事にお会いできますことを、講師のブラッド先生、およびサブ講師(コーディネータ)中山ともに、心待ちにしています。

 

ご参加の皆様にとって実りある1日となりますことを、心より、願っています。

 

どうかよろしくお願いいたします。

 

中山裕木子

 

 

 

 

pagetop