ユー・イングリッシュ

ユー・イングリッシュ 中山裕木子 ブログ

いつもクレームと一緒に(明細書日英翻訳中)+MSワード【新しいウィンドウを開く】


特許明細書の英訳時に大切だと思うことは、当然のことながら、「特許請求の範囲」、つまりクレームを、いつも意識しながら翻訳する、ということです。

 

ところが翻訳者にとって、時として英訳が盛り上がるのは、明細書の実施例であったり、また例えば英訳の工夫が映える従来技術の部分だったりすることも、現実的には、あります。

 

また例えば、「明細書の翻訳を終えてクレームを訳す頃には疲れてしまった」、という声や、「明細書の翻訳は難しいけれど、クレームの英訳は形が決まっているので簡単に感じる」、というような声を、聞くことも、ありました。

 

また、過去には私自身も、クレームが大切なことをわかっていながらも、上の声と似たようなことを、感じてしまうことも、ありました。

 

しかし、今はそのように考えず、必ず、襟を正して、クレーム翻訳に、取り組むようにしています。

 

クレームは、最重要。

すべてはクレームのための翻訳であることを、心に刻む。

 

クレーム英訳は、簡単、ということは決してなく、やはり、最も難しいものであるし、「最も難しい」と心して、緊張して、取り組むべきである、と考えています。

 

したがって、私自身は、クレームにはじまり、クレーム英訳を明細書翻訳の途中にしっかりと組み込みつつ、そして、クレーム英訳・リライト・チェックに終わる、というように、クレーム翻訳が、明細書翻訳の随所で登場するようにして、翻訳を、行っています。

 

そんな、クレームを、明細書の翻訳段階、リライト段階、チェック段階で、いつも、そばに、置いておきたい。

 

特に、クレームの英文がある程度固まってきたら、それと照らし合わせながら、明細書の表現を確認したり、双方の微調整をしたり、ということを、したいのです。

 

そのためにこれまでは、ファイルを複製したり、クレーム部分の別ファイルを翻訳途中で作って、翻訳中のファイルの横に並べて置いたり、ということを、していました。

 

しかし、MSワードの「新しいウィンドウを開く」という機能を使えば、クレームをいつもそばに置くことが、簡単に、可能になることが、最近、わかりました。

 

とても良い、機能だと思いました。

 

MSワードやPCの色々な機能に、いつも辟易していた私なのですが、今回ばかりは、「ありがとう、MSワードの新機能!」という感じです。

 

「新しいウィンドウを開く」

 

windows

 

この機能のおかげで、明細書の翻訳段階やチェック段階で、いつもクレームをそばに置き、また「少し修正しよう」と思った時には、そのままそのクレームに作業ができて、本当に、楽になりました。

 

新しいウィンドウで開いたファイルのクレーム部分は、マルチモニターに表示をしながら、翻訳の作業をすすめると、本当に快適です。

 

 

クレームをいつもそばにおいて、クレームを改善しながら、並行して、明細書全体を改善する・・・。

 

 

翻訳→リライト→リライト→チェック→リライト→チェック

(各段階で、いつも 「クレーム」とともに 歩む)

 

 

相も変わらず、結構な、リライト段階を、経ています。

 

お客様を、いつも心に描きながら。

 

Serve!

2月 3月の振り返り


私は個人的には、人と接することが、あまり上手ではないと思います。

これまで、とにかく目の前のことに向き合い、必死で走ってきましたので、いわゆる「人付き合い」というものを、してきませんでした。

 

「人脈」、というものが、ありませんでしたし、それを求めたことも、これまでに、ありませんでした。

 

ですから、「人生は出会いだ」などという人の言葉を目にするたびに、心が苦しくなり、「出会いか。まだ自分には、分からないなあ・・・。」などと、ため息が出るほどに、人と接することが、苦手でした。

 

そんな中、ここに来て、人生の先が見えてきた今(?)、これまでお世話になった方々には、「ありがとう」という気持ちだけは、伝えたい、と思うように、なっていました。

心残り、が無い状態にしておきたい、と。

 

 

したがって、私の今年の2月と3月は、「感謝の月」、でした。

 

これまで各種お誘いくださることがあったのに、都合を付けてこられなかった方々や、不義理の苦い思い出が心に引っかかる方々、または一度お会いしてお礼を言っておきたいと思っていた方々に、実際にお会いする機会を、設けることができました。

 

「お会いする」、といっても、自分が出向いて会っていただく場合と、なんとか理由を作って、弊社まで来ていただく場合と、がありました。

 

また「感謝」といっても、きちんとこちらからお礼が出来たとも言えず、とにかくお会いする機会を設けられただけで、逆に私のほうが、今回も沢山を与えていただいた、という結果でした。

 

その中では、特許事務所時代の先輩にも、お会いすることができました。

 

私には、決まった指導者やメンター、という方は、いません。

 

特許事務所に入ってすぐに指導してもらったネイティブテクニカルライター(素晴らしい方でした)は、私が特許明細書を2件目を訳しているところで離職され、路頭に迷いそうになりました。

 

その後は、色々な方にも翻訳を見ていただくことがありましたが、指導方法が様々で、指針が分からなくなってしまい、そこで、即座に独学を決意して、工業英検1級やMPEP(米国特許審査便覧)読破の道へと、進みました。

 

その中で、事務所時代の先輩で、ご実力を尊敬していた方がお一人、いました。

私のようなガチガチの知識や、必死の工業英検1級取得や、毎日その場を取り繕うような必死な姿とは全く異なり、とても「やわらか」で、「余裕があって」、そして「検定試験やセミナーなどとは無縁のような涼しいお姿」で、それでいて、「ものすごいご実力」「ものすごいスピード」で翻訳されていました。

 

納期が近づくと、イヤホンで音楽を聴きながらものすごい速度で翻訳を仕上げられていく姿を目の当たりにして、本当にすごいなあ、と圧倒されていました。

(私には、音楽を聴きながら翻訳をする、なんていうことは、今も昔も、全く、想像ができません。)

 

さて、そのような先輩にも、今月はお会いすることができて、良かったです。

 

相変わらずの美しさと柔らかな雰囲気で、職人肌。ツールなんて必要ない、というような圧倒的なご実力。

そんな先輩と一緒に受けた今回の講座は、これまで自分が学んでこなかった、「MSワードの使いこなし」、でした。

 

私も法人化するまで、完全ベタ打ちで、ツールがとても苦手でした。

翻訳メモリなんていらない、自分の頭が翻訳メモリ、などと傲慢なことを思ってた時期も、ありました。

(今は、ツールで翻訳が出来るようにはならないけれど、自動化できる部分があるのであれば、人為的ミスを減らすためにツールを導入しても良い、と考えています。実際に、自分の頭のメモリは、年々、能力が低下しています。しかし、ツールの苦手ぶりは相変わらすで、試行錯誤中です。)

 

MSワードで翻訳をするのか?他のソフト(エディタ)を使うのか、との議論もあるのですが、私は都合上、MSワードを、翻訳のはじめから終わりまで、使っています。

 

したがって、そのMSワードを、気持ち良く使いこなすための「ワードの使い方」に関する社内セミナーの開催を、かの有名な講師の先生に、お願いしました。

(昨年、ご縁をいただき一度お会いする機会がありましたので、今回お願いをしてみた次第です。)

 

 

for website

 

実際にセミナーを受けてみて、何かを成し遂げられた方というのは、本当に素晴らしい、ということも、分かりました。

 

講座内容の相談段階では、私のたび重なる要望にも、嫌な顔一つせず、弊社向けの完璧なセミナーを組み立ててくださいました。

12時半~17時半の5時間通し、私の好きなスタイルである「あれも、これも、詰め込んだセミナー」を、ご準備くださいまして、 必要事項を効率的に、学ばせていただきました。

講師の先生、誠に、ありがとうございました。

 

そしてお越しくださった関係者の方々にも、感謝しています。

 

 

このように、2月、3月、私には珍しく、比較的多くの方々に、お会いしました。

社内セミナーも、技術講座を中心とした計5講座、と、結構、頑張りました。

 

 

心晴れて、新しい未来、新しい仕事と、新しい関係へと、新年度を、迎えていきたいと思います。

 

大学での技術英語講義も始まりましたので、怒濤の日々の、始まりです。

 

落ち着いて、目の前の課題に、取り組んでいきたいと思います。

 

 

 

また、今回「気になっていた方々」にお会いしてみて、私はこれまで人脈を作ってこなかったけれど、気がつけば、尊敬すべき人達や素晴らしい協力者がいてくださった、ということも再確認しました。

 

皆様、誠にありがとうございました。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

いつの間にか出来るようになったこと(All things are difficult before they are easy.)


さて本日の翻訳中の、個人的な発見。

 

図面はマルチモニター表示するのですが、手元で確認をしたり手書きで書き込みたい時には、印刷をして、手元に置いています。

 

今日、「さて図面を片手に」、と思ったら、いくつかの案件の図面が、手元にありました。

 

そう、現時点は2件の案件がほぼ同段階なので、案件を切り替えて、並行して翻訳とチェックをしています。

 

時には、もう少し多くの案件の図面を並行して、手元に置く場合も、あります。

 

「えっと、この図面ではなくて、今欲しいのは、こっちの案件」、と図面に手を伸ばして、「あっ」と思ったこと。

 

そういえば、フリーランスを開始したころ、並行していくつかの案件を扱うのが、すごく苦手だったなあ・・・ということ。

 

フリーランスのはじめの頃は、1件納品、その日に次の1件を開始、というように、複数案件が重ならないようにして、作業をしていたことを、ふと、思い出しました。

 

そして、分野が違う案件、またはお客様が違う案件、が重なった時など、大変なパニックになり、2件の案件の構造が頭の中で混ざったり、全然違う案件なのに、同じ単語を使おうとして混乱してしまったり、ということが、よく、ありました。

 

ところが今、複数案件を、頭で綺麗に切り替えて、何の苦痛や不安も感じることなく、扱うことが、出来ている自分を、発見しました。

 

なお、複数案件を抵抗なく扱えるようになった理由の一つとして、ある時「分野を超えた3C(正確・明確・簡潔)」に気付いたことも、大きいかもしれません。

 

「分野を超えた3C(正確・明確・簡潔)」というのは、今ここでは詳しく書きませんが、過去に少し苦手としていた分野を扱ったときに、「ハッ」とひらめいたことです。

 

この分野はこの訳し方、そしてこのお客様はこの訳し方、またこの案件はこの訳し方、次の案件のこの和文に対してはこの訳し方、と、かなりバラバラに対応していた時期も過去にあったのですが、それらが、だんだんと、収束してきました。(もちろん個別の対応はしているのですが、スタイルが確立してきたことで、翻訳方法が、収束してきたのだと思います。)

 

そして、苦手分野などと恐れる必要は無い、「分野に特化した力」を超えるような、「分野を超えた3C翻訳力」というのが確かに存在する、ということに、ある時、気付きました。(それを目指して精進中です。)

 

 

そのような理由も、複数案件を並行して扱うことに、抵抗がなくなったことの助けとなっているのかもしれません。

 

いずれにしても、本日発見して、そして再確認したのは、次のことです。

 

All things are difficult before they are easy.

by Thomas Fuller                                (過去に勇気付けられた、英語の格言)

 

 

「難しいと思っていたこと」「苦手だと思っていたこと」が、それをただ続けていれば、気付かぬ間に、難しくなくなっている、ということです。

 

 

「どんなことも、初めからやさしいことはない。それなら、やさしいと感じる日が来るまで、続けるしかない。」

(拙著『外国出願のための特許翻訳英文作成教本』より)

 

 

今難しいなあ、と思っていることも、もう少し、しがみついて、食い下がって、継続してみようと思っています。

 

成功もあれば失敗もある。しかし継続をしてみないことには、何事も、深くは分からないもの、そして、決して出来るようには、ならないものです。

社内講座を開始しています:「伸縮自在なご説明」より


昨年より、社内で、技術講座を、開催しています。

各種専門分野の方にお願いをして、各分野の技術の基礎について、勉強しています。

 

これまで書籍で読んできた内容、翻訳で訳してきた内容であっても、面と向かって、専門家により解説してもらうと、それらがつながり、理解が進み、定着するのではないか、ということが、狙いです。

 

ユー・イングリッシュ講座の講師にご協力いただいている(またこれからご協力いただく)方々に、心より、感謝申し上げます。

 

実は、ユー・イングリッシュを立ち上げた時、「ユー・イングリッシュ技術カリッジ」、のような構想を、持っていました。

 

技術分野や特許の法律に関する各種講座を準備して、テクニカルライタが、弱点を強化できる、という、壮大な、コースプランでした。

 

単位制をイメージしていて、一定単位を合格して終了すれば、「~分野のテクニカルライタ」の育成修了、といったイメージでした。

 

テクニカルライティング(英語)の部門は私が講師を担当し、専門分野は、各専門の講師の方々にお願いしよう、という構想でした。

 

その構想は、具体的に進まないままですが、社内では、近い方向性へと、昨年より技術講座を開始できましたので、一歩だけ、前に進みました。

 

(なお、現在技術講座は、社内のクローズなセミナーとしていますが、もし、参加してみたいな、という技術翻訳者や技術翻訳学習者の方がいらっしゃったら、私・中山まで、ご相談をくださるといいなと思います。平日の午前や午後、弊社会議室での開催となります。)

 

 

さて、本日は、感銘を受けた、講師の先生について。

 

ご専門の中から、1項目、お教えください、と、「ある項目(X)」を、2時間でご講義いただけるよう、お願いしていました。

 

ところが、その先生、2時間で、「XとYとZ(+α)」を、教えてくださるべく、多大なご尽力を、くださいました。

 

本当に入念に、ご準備をくださっていました。

 

 

そのご講義の、素晴らしかったこと!

 

 

「伸縮自在に説明することの重要性」、からお話を開始してくださり、情報の探し方、検索サイトのまとめ方、物理のお話(相対性理論他)、から特許実務(日・米・欧)のお話(加えて判例のお話)まで、それぞれの時間をきっちりと区切り、守られ、どんどん切り替えながら、丁寧に、しかし素早く、しかも興味深く、お教えくださいました。

 

そのご講義自体が、まさに、「伸縮自在なご説明」、であって、私達受講者(4名)は、2時間の講座がまるで丸1日のように感じられ、時間が伸びた、まさに、「相対性理論」を、その講義で、体験しました。

(実際私は、「すごく時間が経った」「沢山学んだ」、と思って時計を見ると、開始から23分でしたので、驚きました。)

 

 

私自身、講師として、「時間」を非常に大切に思っていますが、時間をこんなに大切に使ってくださった素晴らしいご講義は、これまでで、はじめて、経験しました。

 

ご講座の内容、分かりやすかったです。

素晴らしかったです。

 

 

「また受けたい・・・」、「もっと受けたい・・・」、と、つい思ってしまうのは、受講者目線の、悪いところなのでしょうね。

 

「自立した学習者へ」という、自分自身がテクニカルライティングの講義でも大切に思っていることに重きをおき、今回くださった、またとない機会に、深く、感謝し、あとは自分で前にすすむべき、とも考えています。

 

それにしても、素晴らしいご講義でした。

いつも真摯なお仕事をしておられることが、にじみ出て伝わる、ご講義でした。

 

講師の先生は、私がフリーランス時代にお世話になった方でした。

 

ユー・イングリッシュへと法人化した時にその方にいただいたメッセージを心に刻みながら、初心を忘れず、また法人格としての存在意味を理解しながら仕事をするよう、努めています。

 

ありがとうございました。

 

 

 

 

道が間違っていなかったこと


知財関係のセミナーに、参加してきました。

どうしてもお会いしたい方がそのセミナーにいらしたのと、セミナーのテーマに、興味があったためです。

なかなか最近はセミナーなどに足を運ぶことができていませんでしたが、今回、行けてほんとに良かった。

 

3つ、「良いこと」がありました。

 

●1つは、セミナーの内容が素晴らしかった。

これまで何度か同じテーマのお話やセミナー・勉強会の機会がありましたが(また通学中の大学でも毎週話題を見聞きしますが)、今回は、それらが結びつくとともに、具体例と一緒に学べて、とても分かりやすい内容でした。

 

講師の先生(米国人特許弁護士)のお話がとても分かりやすく、また日本人弁理士の先生の解説や質問も、理解を助け、定着させてくれる助けとなりました。

セミナーに参加させていただけて、感謝の気持ちで一杯です。

 

●2つ目は、セミナーの内容に、必死でしたが(かなり集中しました)、なんとかついて行けたことで、これまで自分が行ってきたことや学んできたことが間違っていなかったことを知り、勇気をもらいました。

うん、私、(多分)成長(?)している!

おそらく数年前の自分には理解できなかったであろう内容でしたが、今回、大筋が理解出来たこと、そして自分の翻訳手法やこれまで持っていた知識が、今回のセミナーと一致していたことに、大きな勇気をもらいました。

 

また、いつも、私は翻訳者だから、、、と、知財関係のセミナーでは、コソコソしていました。

学んでいることを知られるのが恥ずかしいような、コソコソと講座に出て、コソコソと帰る・・・。

しかし今回、まだまだ分からないことはあるものの、以前より、少しは知財のことが、分かるようになってきたことを実感。

 

そしてセミナーに出たら、1つは必ず、質問を。

講師の先生にも、講座終了後に、しっかりと質問をしてきました。

(そうしたら、後で講師の先生に、「知財担当者ではなく翻訳者っていうから、networking(コネ作り?)のために講座に来ているのかなとはじめ思ったけれど、きちんと内容を学びにきていたんだね」、とメールをもらいました・・・。

私、networking=人脈作り、のために行動したこと、まだ一度も、無いです。

人脈というのは、「想い」さえあれば、結果として自然に形成されると考えていますので、今はただ、「想って」います(笑)。

しかし昨年は、「この人会ってみたいなあ」とぼんやり思っていた人が会いに来てくださったり、各所に呼んでくださったり、「こんな分野の方と知り合いたいな」と思っていたら、そんな方がセミナーに足を運んでくださったり、ということが多くありましたので、考えは、間違っていなかったと思っています。)

 

さて、これからは、引け目を感じたりせずに、堂々と学ばせていただこうと決意し、ようやく、学びのスタート地点に立った気持ちになりました。

 

●最後の良いこと。

3つ目は、10年間 気になっていた「お礼」が言えたこと。

なかなか機会がなくてお会いできなかったその方に、当時のことについて、ありがとうございました、と言うことができましたので、胸の中が、スッキリしました。

仕事の中でも色々な出会いがあるわけですが、少しの出会いやその方のお話などが、その後の方向性に影響を与えることがあります。

そんなわけで、10年越しのお礼が言えて、良かった。

 

さてさて、また明日から、前を向いて歩いて行けそう。

 

走って帰ろう。。。

(帰路にて書き留めました)

翻訳文を送り出す時(翻訳実務より)


なかなか難しい、案件でした。

 

機械の構造が複雑で、和文の意図の理解に、少し、時間がかかりました。

 

かなり作り込んである和文でしたが、ちょっとした漢字使いなどにより、理解するのに時間がかかる表現がありました。

 

また、図面が複雑で、参照番号が見つかりにくい場合や、また図示されていないような場合も、ありました。

関連技術から想像したり、関連案件でより見やすい図面を探したり・・・。

 

 

リライト1段階目は、かなり、言葉を増やし、文章を区切って、まずは関係を明確にしました。

その後、切ったり、つないだり、を繰り返しました。

リライト複数回を経て、自分の内容理解が、進みますと、それほど、難しくは、無くなってきました。

その後、最終リライトでは、区切っていた文章を、結構な割合で、元に戻しました。(リライトしているうちに、自然に、戻りました。)

また、加えていた言葉も、少しの工夫で、消すことができました。

 

時間をかけすぎたかな、という感じも、ありました。

(あまり時間をかけすぎると、かえって考えすぎてしまい、ベスト英訳からずれてしまうことが、あります。)

 

また、時間をかけた結果、納品が、納期の前日(しかも休日)、になってしまいました。(申し訳無い限りです。)

 

さてさて、お客様の意図に合う翻訳に、仕上げられていると良いのですが・・・。

後は、送り出すだけです。

 

十分なリライトを(自分なりに)した明細書、さあ、頑張って、その目的を、果たしてくれますように。

 

本英文明細書が、お客様の意図にかなう仕事を、してくれますように。

 

まずは目の前のお客様、そして発明者様、それから審査官、それから・・・。

 

●英文明細書、頑張って!

 

心を込めて、送り出します。(=納品)

 

 

納品は、いつも、大切な翻訳文との、bittersweet goodbye(ほろ苦いお別れ、心痛むお別れ)、です。

 

ああ、私、この仕事、好き。

 

リライトに時間をかけてしまうため、お引き受け出来る案件がごく少ない今の状況・・・。

 

心苦しい限りなのですが、今はこのように、丁寧に、仕上げていきたいと思っています。

 

さて、一息つく間もなく、次の案件に取りかかります。

仕事だから・・・のうしろに続く言葉


仕事だから・・・

 

という言葉の後ろに、何の意味が続くでしょうか。

それによって、その人の、仕事に対する気持ちが分かるように思うのですが、この後には、2つの相反する考えのうちのいずれかが、続くということを、最近、見受けました。

 

仕事だから

→しっかりとやるのは当たり前。仕事なのですから、当然、勢力込めて、全力で、頑張ってやります。

 

仕事だから

→やらなきゃいけないのは、仕方がないんです。したがって、好む好まざる関係なく、仕方が無いからとりあえず、やりすごします。

 

 

こんな風に、相反する状況、に出会いました。

 

もちろん私は、前者です。

 

つまり、次の通りです。

 

仕事だから

→勢力込めて、全力で、頑張って、やります。それが私の選択であり、歩んできた道であり、これからも私の歩んでいく道です。

 

 

前者以外、つまり、後者であるように感じていたのは、遙か昔、学生時代のアルバイトの頃のみです。(当時は、様々なアルバイトを経験しましたが、やりたくない仕事をしながら、時間が経つのを待っている。電話の応対から居酒屋やレストラン、結婚式場、国際会議の片付け、喫茶店、ファーストフード、カバン屋さん、服屋さん、郵便仕分け、家庭教師、ありとあらゆるアルバイトを経験する中、そんなとき、「仕事だから仕方が無い」、と思っていました。)

 

 

 

仕事だから・・・?

 

みなさんにとって、「仕事」とは、どのようなものなのかな、と素朴な疑問が起こりました。

 

お金を稼ぐ手段?

生活の手段?

 

それはもちろんのことなのでしょうけれど、仕事の「種類」を選ぶのは、自分自身。

その仕事を選んで、全うするのは、自分自身の選択。

 

つまり、仕事とは、「完全にやらされている」ということは決してなく、自分で選択をして、その仕事をしているのだと、思います。

 

 

つまり、上の前者と後者のうち、「前者」、であるのが本来の姿だと思うのです。

 

そんな風に考えていたところ、先日、上級翻訳者から耳にした、次の言葉・・・。

 

 

「仕事だから・・・」

 

この発言の後ろに来る言葉は、何?

私、本当に、理解できない・・・。頭の中が、多少、パニックになりました。

 

 

「仕事だから」、仕方がない

「仕事だから」、我慢する

「仕事だから」、それはそれで、それなりに、行う

 

 

このような言葉が、省略されていたような、感じを受けました。

 

 

私は今の仕事(特許翻訳・講師業)をはじめてから、仕事を、そのようにとらえたことが、一度も無かったですので、あらためて、この発言に、違和感を抱き、なんだかとても、驚きました。

 

また、正直、ショックを、受けていました。

 

大好きな特許翻訳を、自らの選択のもとにされている上級翻訳者であっても、こんな風に、仕事をとらえることがあるんだ・・・

 

実力もあって、お立場も素晴らしく、ご自身の仕事に誇りを持って、日々、精進されている方にとって、「仕事」が、そういうもの・・・?

 

仕事だから・・・?

 

 

仕事だからこそ、頑張る

仕事だからこそ、本気で行う

仕事だからこそ、愛し、添い遂げる

 

 

このように感じられなくなった時、つまり、

 

「仕事だから」、仕方がない

「仕事だから」、我慢する

「仕事だから」、それはそれで、それなりに、行う

 

 

・・・とこのように感じはじめてしまった時には、何か状況が、おかしくなってしまっているのだと、思います。

 

つまり、例えば、「組織の中で制約が多く、自分の思う仕事が出来ていない」「組織の中でなくても、自分の中で、納得のいく仕事が出来ていない」「誰かに気を使っている」「本来の自分の仕事ではないことを引き受けてしまっている」などなど。

 

私は、少しでもこのように感じてしまうことがあったとしたら、そしてそれが、長期に及んで続くようであれば、その原因を探り、その状況から脱するように、対処するつもりでいます。

 

必ず、原因があると思うのです。それを、取り除くつもりでいます。

 

ですから、「仕事だから」という言葉のうしろにある自分の感情をチェックすることは、自分自身の仕事の健康状態(健全さ)をチェックするのに、役に立つと思います。

 

(時にこのようなことを考え、自分を見つめ直します。)

クレーム翻訳はパズル!(2015年の締めくくり翻訳中)


年末まで、翻訳とリライトに励んでいます。

翻訳に始まり、翻訳で終わることが出来た一年に、今、とても感謝しています。

 

15年ほど前に特許翻訳をはじめた際、特許事務所の入所試験に、何か面白そうなパズルのような問題を、解きました。

「この数字とこの数字の関係は?」、また「これとこれがつながれば、どのような解が出るか???」

内容を上手く説明できませんが、頭を「じっ」と使って、パズルを組み立てていくように、解いていく問題でした。

 

「英語の試験じゃなくて、何でこんなことする?」

と疑問に思っていました。

 

試験の結果は良かったか悪かったか知りませんが、その問題、私は「頭がイタイ、だけど面白い!」と思いながら、必死で解いていました。

 

クレーム翻訳というのは、まさに、「ここと、ここが、つながって、このように、なって・・・」と、パズルの組み立てのようです。

 

そう、今まさに、パズルを、組み立てているところ。

 

案件によってはクレームのパズルの組み立てはとてもスムーズなのですが、和文の制約が厳しい場合など、そのパズルの組み立てが、難航することが、あります。

 

なんとか、1つ1つのピースが上手く埋まるように構成すること、なんとか、1つ1つのピースが埋まっているかのようにおさめること(?)、というのに、苦戦することが、あります。

 

明細書翻訳のはじめや途中で「クレーム」に取り組むとき、「わ、今回ダメだ、難航する」、と思える場合が、たまにあります。

 

明細書翻訳の「はじめ」→「途中」→「終わり」、この各段階で、クレーム翻訳を行うのですが、その際、少しずつ、「明るい光」が差してくることが多いです。

 

しかし、案件によっては、「光が見えない」、場合も、あります。

 

「ああ、とうとう、明細書翻訳が、終了してしまった。しかし、クレームが、定まらない」

 

こんなとき、悲壮感、が漂いますが、その場合には、落ち着いて、クレームだけに、丸一日を、使います。

 

実際は、丸一日クレームだけとにらみ合いしている訳では無いのですが、他の翻訳部分を見直したり、リライトしたりする過程で、とにかくクレームを定めることを目標として、その日を、使います。

 

そうすれば、必ず、なんとか先が見える。

完璧でなくとも(クレーム翻訳には答えが一つではないため、なかなか、完璧、というのは、難しいです)、なんとか、パズルを組み立てあげることが、最後には、出来ることを目指します。

 

今回の案件も、とうとう、クレームが、定まってきました。

 

 

「ああ、難しい!」

 

と思いながらも、案件ごとに、1つの翻訳ストーリーがあって、必ずどこかに山場があって、そしてなんとか形にしていく、この過程こそが、特許翻訳の、醍醐味なのでしょうね。

 

もちろん、お客様の顔を、いつも頭に浮かべながら・・・。

 

 

2015年、あともう少し翻訳しますけれど、ますます特許翻訳が好きになった、一年でした。

様々な方との出会いもあり、日本の特許翻訳業界がもっともっと良い品質となっていくことができる、と確信する一年でした。

 

さてさて、日本企業様の英文特許明細書はもう大丈夫、審査官にきちんと英語が理解され、きちんと審査してもらえる、きちんと権利行使ができる、英語の問題で損をしない、そんな日が、確実に、近づいてくると思っています。

 

そんな日を、見届けることが出来たら、つまり、私たち特許翻訳者の大方の役割が終わる(?)ことが見届けられたら、本当に、嬉しいなあ、と思っています。

 

上級特許翻訳者の皆さま、「そんな日が来たら、仕事が無くなるのでは」、なんて、思わないでください。

社会全体が良い方向にすすめば、必ず、次の新たな仕事が、やってくるはずです。

何より、自分が社会に出来ること、をコツコツと積み上げて真摯な気持ちで働いていれば、必ず、その前に、道が作られていくと思います。

 

 

2015年、弊社ブログを読んでくださいまして、ありがとうございました。

 

I hope 2016 will treat you well.

(しばらくブログはお休みです。良いお年を。)

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

Faber on Mechanics of Patent Claim Drafting引用のこぼれ話


お客様と米国特許クレームに関する書籍Faber on Mechanics of Patent Claim Draftingのお話になることがありました。

 

Faber氏に熱を上げていた頃の自分を思い出しましたので、そのことについて、少し、書いてみます。

 

拙著『外国出願のための特許翻訳英文作成教本』の中では、Robert Faber氏の書籍“Faber on Mechanics of Patent Claim Drafting”を引用している箇所があります。

 

faber

 

この書籍に出会った当時は、MPEP(米国特許審査便覧)に夢中だった私。

毎朝30分、仕事の前にMPEPを読んでいたのですが、次はFaberを読み始めました。FaberにはMPEPの引用も含まれていますし、実務家による説明が加えられているため、より読みやすく、理解が進み、より興味深い、と感じました。

 

Faberを読むことで、米国特許明細書のあるべき姿が見えてきました。細かいことが色々と書いてありますので、付箋をつけながら、自分用に和訳しながら、まとめていました。そしてその勉強メモを、拙著『外国出願のための特許翻訳英文作成教本』で一部、使用しました。

 

拙著を書き上げた時、Faber氏にメールをしたことを、思い出しました。

Faber氏への感謝の気持ちと、私の書籍で引用予定があることを、また少しの質問を書いて、Faber氏に、メールをしました。

 

今の時代、誰にでもコンタクトがとれることが多く、便利です。

 

その後、返事が来たことがとても嬉しく、メールをコピー保存していました。メールの一部、ここに記載してみます。

 

*****

(2013/12/23 23:19), Robert Faber wrote:>

Dear Mr. Nakayama:

Thank you for your e-mail and the compliment to me. I am honored at your question for me. I hope and expect that your book will be well received and will be successful.

 

Best regards

Robert Faber

*****

 

このときは、Faber氏に会いに行きたい、とまで、思ったものです。最短何日で米国に行けるか?そもそも、会えるのか?(Faber氏が講師の講座がないか、探していました。)など、本気で思考を巡らしたものです。

 

今後も、そのように「会いたい人」や「没頭する書籍」との出会いがあるといいな、と思います。

翻訳注を付けない翻訳?


今回の翻訳案件は、かなり、丁寧に、行いました。納期を長くいただいていたのですが、納期の2日前まで、時間をかけてしまいました。納得のいく品質になるまで、結構、時間がかかりました。

 

丁寧にリライトしてください、ということをこのお客様にはご要望いただいていて、それを許容いただいていますので、弊社としては、本当にありがたい限りです。

 

さて、今日は「翻訳注」について、少し思ったことがありました。

 

翻訳注は、お客様との大切なコミュニケーションの場。

翻訳注をたくさん付けた方が良い、と思っている人も多いようです。

 

私が目指すのは、翻訳注の重要性を理解した上で、翻訳注をできるだけ減らせる翻訳。

 

翻訳注を付けることが重要であることは十分に理解をしていますが、その一方で、翻訳注を読むのにとても時間がかかることも、理解をしています。

 

翻訳者自身の力不足のために翻訳注を付けないといけない、というのは、全く、好ましくありません。

 

翻訳注は、お客様の時間を取ります。それが建設的であれば、とても良いと思いますが、そうでない場合、時間のロス、つまりは大きな損失、を与えてしまいます。

 

翻訳注を納品前に見直してみる。

 

翻訳の最中にメモした翻訳注は、納品段階になると、不要になっている部分が多い可能性があります。

 

つまり、翻訳者(自分)の理解不足のために、訳文が和文から逸脱してしまって、その結果、翻訳注をつけなくてはいけない、というものが、残っていることがあると思うのです。

 

今回の案件では、最終段階で、翻訳注を、ほとんど消すことができました。

例えば一つの和文に対して、2つ、3つの可能な英語表現がある中、より翻訳注が不要な表現のほう、を選ぶように、個人的には、しています。

 

しかし、翻訳注無し、というのはお客様とのコミュニケーションがとれない。

 

ですから少しだけ、翻訳注が残る、例えば、お客様側の和文の誤記修正を数点、そしてこちらからの翻訳注(翻訳の中で伝えたい内容)を1,2点、というのがベストかなあ、と考えています。

(もちろん案件によって異なるのですけれど)

 

なお、結果的に翻訳注がどうしても消せなかった案件の場合、時間のかかる翻訳注を読んでくださるであろうお客様に、感謝をしながら、納品をすることになります。

 

またそして、翻訳注に対して、さらにコメントやご質問をくださった場合、そんなに多くの時間を弊社に対して使ってくださったことに感謝をし、誠意を持って、コメントやご質問に、お答えするようにしています。

 

以上、翻訳注に関して思ったことです。

 

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