ユー・イングリッシュ

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テクニカルライティングは、英会話にも効くということ


私は、英語を勉強してきたのに、英語が話せませんでした。

 

英語をどうやったら話せるようになりますか?と聞かれることがあるけれど、私にとっては、それは、ある意味、永遠の課題です。

 

一夜にして、成し遂げられない、一筋縄にはいかない、難しいテーマだと考えてきました。

 

しかし、私は英語が「ペラペラ」と話せないけれど、私は、自分の考えていることを、英語で相手に、伝えることが出来ます。

 

自分が何の仕事をしていて、それがどのように大切であると考えているか、について、英語で誰にでも、伝えることができると思います。

TEDx Talk:Simple English for Everyone, Yukiko Nakayama

 

どうしたら英語を話せるのか?

これはノンネイティブにとって、特に日本人にとって、そして私にとって、永遠のテーマ、かもしれません。

 

少し海外に行ったからといって、英語がペラペラ話せるようには、なかなかならないことを経験されている人もいるのではないでしょうか。

 

何か、超えなければならない、大きなハードルがある・・・。

 

そして一つハードルを超えたとしても、次にまた一つのハードル・・・。

 

なかなかネイティブの方の会話のスピードについていくのは難しいですし、また文化的なハードルを超えるのも難しい。

また、英語を話せるようになるためだけに、長い時間を海外で過ごしたりする、そんな人生の余裕は、無いものです。

 

もっと身近に、英語が使えるようにならないものか・・・

日本人になら、きっと出来る。

なぜかって、日本人は、どのようなことでも勤勉に努力し、器用に、成し遂げることができてきたはず・・・。

素晴らしい精密で高い技術力を誇る、日本国。

英語だけが、語学だけが、日本人にとって、なかなかモノにできない、なんていうことは、ないはず・・・。

 

 

一方で、私はこのような英語を使う仕事をしておきながら、話す英語に関して、ずっと、気後れしていました。

ずっと、ずっと、英語が話せない自分に、悩んでいました。

 

しかし、ある時、大きな変化が起こりました。

 

それは、テクニカルライティングを学んで、リライトを随分経験して、頭の中で、正確・明確・簡潔な英語を組み立てることが、素早くできるようになってきた頃でした。

 

そうだ、テクニカルライティングを、英会話にも生かせばいいんだ、とひらめきました。

 

ついつい直訳しようとする頭の働きをぐっと抑えて、いつもの仕事のライティングのルールにしたがって、落ち着いて、しかし素早く、頭の中で、英文を組み立てるのです。

 

私達は、所詮ノンネイティブ。英語が頭に湧き出て、考えなくても口からするすると出てくる、なんてことは無い、と思ってしまえば、よいことに気付きました。

 

落ち着いて、じっくり考えながら、組み立てるのです。

 

そのように私は開き直った時、私の英語に、変化が起こりました。

この変化は、一気に、起こりました。

 

落ち着いて、言いたいこと、伝えたいことを、テクニカルライティングの要領で、頭の中で、組み立てました。

 

並びはいつも、

主語→動詞→そして目的語。

 

そのようにテクニカルライティングの考えのベースにして、自分の仕事の英語を、英会話やメールといった日常の英語、一般英語、という観点から、改善してしまおう、ということを、自分の中で、試しました。

 

すると、みるみる、私の英語に、変化が起こりました。

 

言いたいことを英語で伝えることが、これまでよりずっと楽に、出来るようになりました。

 

ペラペラ話せなくてもいい、自分の考えを、短い英語でしっかりと伝えること。

 

このことこそが、日本人にとって、ノンネイティブにとって、必要な英語コミュニケーションの力なのではないか、と考えるに至りました。

 

そのような考えを持って、今回、一冊の英語の一般書を、書きました。

 

これまでの技術英語・特許英語からは、全く、離れた書籍です。

 

テクニカルライティングの概念は多く盛り込みましたが、テクニカルな要素は一切なし、という、一般の方向けの簡単な書籍となります。

 

翻訳者と英語講師という2つの目線から、執筆しました。

 

英語を話せるようになりたい方、英語をもっと気楽に使いたいと思う方、英語が苦手な中高生、大学生、社会人まで、広く一般の方にも、読んでいただけるといいなと思っています。

 

少しの脇道にそれた、私のちょっとした、寄り道でした。

 

(普段あまり「寄り道」をしないのですけれど、今回は、少しの遊び心も、盛り込んでいます。)

 

 

「英語は3語で伝わります」

・・・というタイトルになりました。

(*3語とは、「主語」・「動詞」・「目的語」のことです)

 

 

 

最終の校閲が終わり、なんとか入稿へと、こぎつけました。

書籍写真

 

さてあとは印刷していただいて、無事店頭においてもらえるといいな、と思っています。

 

もうamazonにも、載っているようです・・・。

(いつもamazon、掲載が早い・・・。まだ手元に現物が無いのに・・・。)

(そして今回 表紙の帯(おび)が、派手~。)

 

 

JSTC特許英語講座です


今日は久しぶりに、JSTC特許英語講座(東京)です。

 

公益社団法人 日本工業英語協会(JSTC)の専任講師になって、10年以上が経っています。当時何もできない私に講義の機会をくださった協会の担当者様には、いくら感謝をしても、感謝しきれません。

 

初めてのセミナーでは、いくつもの苦い思い出があります。受講者の質問に答えられなかったり、必要以上に緊張してしまったり。猛烈な闇練で、なんとか克服しました。

その後も、失敗を繰り返しながら、苦戦しましたが、なんとか、「講師」を続けてくることができました。

 

そして、東京での特許英語のセミナーを、毎年担当させていただくようになりました。1年に複数回、多い時は1年に5回など、講義に行っていたと記憶しています。セミナーに向けて、毎回入念に、準備をしていました。

 

その準備は、正直結構な大変さだったのですけれど、私のイメージは、大変さを感じさせず、手際よくどんどん情報を出していくセミナー、でした。難しい内容であったとしても、楽しく、かつ好ましくは爽やかに、そして時には熱い想いを裏に持ちながら、限られた時間に詰め込んだ内容を受講者にご提供したい、と思いながら行ってきました。

 

そんなことを行っていたら、特許英語は、一冊の、書籍になりました。

「外国出願のための特許翻訳英文作成教本」の元となったのは、やはりJSTCセミナーだったように思います。

 

そんな特許英語のセミナー、日々切磋琢磨される受講者のレベルは、時と共に、どんどん、上がって行きました。受講者はもはや私から学んでいただくことは無い・・・と思うのですが、それでもリピートしてくださるので、毎回、何をご提供すれば良いか、ここ最近は、悩むことも多くなっていました。

新しくご参加くださる受講者と、リピートくださる受講者の両方の役に立つ内容、というのがあるのか、と悩むことも多くなっていました。

 

さて、今年は、特許英語セミナーをはじめた頃のような内容とスタイルを意識しながら、そして気持ち新たにして、心を込めて、セミナーを作りました。受講者の方々に少しでも役立てる内容になっていることを願っています。

 

あこがれながら通ってきた、クールな東京・・・。

これまでありがとう、東京セミナー。

 

時制について:現在形と未来のwillの違い


担当しています「技術英語」のセミナーで、助動詞について、話していました。

助動詞は、書き手の「考え」を伝えるもの。

その「考え」は、the degree of obligation(義務の度合い)を伝えたり、the degree of probability(起こりうる確率)を伝えたりする、ということをお話していました。

 

加えて、助動詞willは、the degree of probability(起こりうる確率)の中でも最高の類。

willは名詞で「意思」という意味ですから、助動詞willが読み手が伝える「考え」としては、「起こりうる確率」が最高の類、つまり事実を言い切る現在形に、限りなく近い「起こりうる確率」を表します。

 

このような助動詞willの説明ののちに、「時制」について、お話をする機会がありました。

 

ハイレベル英語ライターの方々への「時制」のポイントは、意外と理解しにくい「現在形」、です。

 

現在形は、最もよく使う時制ですが、結構、奥が深いです。

 

現在形には、「時間の概念が無い」という考え方ができます。

 

つまり、現在形は、「普遍的事実」を表す際に使うことができます。

そしてその「普遍的事実」とは、例えば「地球は丸い」や「宇宙は広い」などといった事実だけではなく、「私は英語を教えている」や「私はX社に勤めている」といった事実のことも指します。

 

「時制」を選ぶ時、「普遍的事実かそうでないかを見分けるのが、難しい」という受講生のご意見がありました。

したがって、次のように考えてはいかがでしょうか、とご提案しました。

 

テクニカルライティングの良書からの抜粋:

the simple present is used primarily to express “timeless” generalizations―that is, general statements which do not specify any particular time frame.

 

なお、この ”timeless” generalizations が、現在形は「時制が無い」ということです。

そしてその後に出てくる do not specify any particular time frame も、”timeless” generalizations を理解するために、分かりやすい描写です。

 

つまり、伝えようとしている行為(つまり動作)が particular time frame のものなのかどうか、という点を考えると、現在形を使うのが適切かどうか、の判断が平易になると思います。

 

例えば、I teach English. (私は英語を教えている) I work for X company.(私はX社に勤めている)は、「特定の時間フレーム」に限られた事実ではありません。

したがって、これらには、”timeless” generalizations を表す、現在形の使用が正しい、ということになります。

 

なお、例えばI am teaching English.  I am working for X company.  I have taught English.  I have worked for X company.というように時制を変えると、表す事実に「時間フレーム」という概念が、生じてきます。

 

さて、次に受けた質問は、次のものです。

 

「現在形に限りなく近い助動詞willと、現在形は、どのように違うのか。」

「助動詞には書き手の「意志」が入る、という説明では、分かりにくい。」

 

例えば次の例文を見てみます。

(1) Pressing the button starts the engine.

(2) Pressing the button will start the engine.

(ボタンを押すと、エンジンが始動する)

 

「この2文の違いは何か。」

 

という質問です。

 

私自身は、「違いが何か」、というより、2文の利点(読み手に対する利点)は何か?といった観点から、これまで、これらの英文をとらえていました。

 

(1)

利点:淡々と客観的に事実を述べている。そのような機能(構造)になっている、という意味を表せる。短い。

欠点:startsの動詞構造が読みづらいときがある。「条件を表すPressing the button(ボタンを押すこと)」について、読み手の理解がついていけない場合がある。

 

(2)

利点: willがあることで、読み手が「条件」であること、「その条件となれば~が起こる」という点が理解しやすい。willがあることで、時間的なズレを出せる。

欠点:一語分、長くなる。

 

「このような説明では納得がいかない」ということで、助動詞willと現在形の違いを、テクニカルライティングの洋書からの表現も含め、次のように、簡単にまとめてみました。

 

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●時制の復習

現在形:”timeless” generalization

will表現(未来への意思):logically necessary (degrees of probabilityの最上)

と、とららえていただくと、分かりやすいと思います。

 

 

そのつもりで、読んでみると・・・

●現在形は”timeless” generalization

   Pressing the button starts the engine.(普遍事実・そうなることが決まっている)

 

●will表現はlogically necessary (論理的必然)であること。

degrees of probability(確信の度合い)が最上

   Pressing the button will start the engine.(論理的に必然的にそうなる)

 

これら二つは、似ているようで、根本が「時制」か「助動詞」かという点で、大きく違う表現となっている、とも考えることができます。

 

いずれにしても、自分にとって納得のいく説明、を自分で見つけられることが、英語の正しい理解には非常に重要なのではないかと思います。

その助けとなることができるよう、講師は、努力をいたします。

 

“timeless” generalization(現在時制)とlogically necessary(助動詞will)、という英語表現は、いずれもテクニカルライティングの良書より抜き出したものですが、私にとっては、なかなか良い説明だと思っています。

 

ご質問をくださったご受講者の方々にとって、少しでも理解が進まれると良いのですが・・・。

 

以上、講師の日常から、でした。

東京セミナーどうぞよろしくお願いいたします


東京開催セミナー【Application Drafting and Translation Strategies for U.S. Filing of Japanese Applications】(米国出願のための特許明細書の起草と翻訳のコツ)の日取りが、近づいてまいりました。

 

[東京開催セミナー] 2016年8月 5日(金)9:30~16:30

http://www.u-english.co.jp/seminars/2016/4.html

 

今回のセミナーでは、明細書起草者(Application Drafter)と翻訳者(Translator)の皆様にお集まりいただき、日本企業様の英文特許明細書をどのようにして、より良い方向へと転換していけるか、ということを、共に模索させていただきたい、と考えてきました。

 

翻訳者一人の力では何もできないかもしれない、しかし、Application Drafterの方々に助けていただき、教示いただき、そして強く導いていただくことで、翻訳者にも、仕事を通じて、何か日本という国が良くなっていくことに関われるのではないか、大変恐れ多いことですが、そんな思いを持ちながら、本セミナーを開催させていただく運びとなりました。

 

セミナーの準備を終えて、この写真を、眺めていました。

uspto

 

USPTO・・・(米国特許商標庁)

 

 

 

私の明細書翻訳文、どうなっているのかなあ・・・。

無事、仕事を終えてくれているのだろうか・・・。

どんな審査官に、どんな風に審査されているのだろう・・・。

どのくらいの数が、無事特許になったのか・・・。

DOE(Doctrine of Equivalents)は保持できたのだろうか・・・。

英語表現は、問題無かっただろうか・・・。

 

色々なことに思いをはせながら、遠く米国を、見ていました。

 

*****

 

 

 

さて、東京セミナーは現在34名のお申込者に恵まれ、皆様に無事にお会いできますことを、講師のブラッド先生、およびサブ講師(コーディネータ)中山ともに、心待ちにしています。

 

ご参加の皆様にとって実りある1日となりますことを、心より、願っています。

 

どうかよろしくお願いいたします。

 

中山裕木子

 

 

 

 

少しの脇道も歩いていました


「今このようなことをしている場合か?」と自分でも思いながら、激務の中、本業とは少し異なる、「ほんの少しのインターバル」、も過ごしていました。

 

4月より、とてもありがたいことに、ユー・イングリッシュでは、翻訳業の激務が続いていました。そのような翻訳案件をいただける幸せをかみしめながら、一方で、講師業といった色々な「顔」を持っていましたため、目が回りそうな、毎日でした。

 

今期の私の担当学生数は、総数200人でして、200人×【一人につき1~2回の添削】を行いましたので、ファイルのやりとりも、相当なものでした。

 

なお、学生の英文添削(論文)については、色々な意見を持っていまして、これまでも、模索をしてきました。個別の添削をするよりも、全体に対して効果を上げる方法が無いかとか、学生の気づきを促す方向で指導し、自分で直してもらうことで真の力が付くのではないか、など、色々工夫した時期も、ありました。(一応私自身の大学院修士論文テーマはEffective teacher feedbackですが、これは「自立したライターを育成するライティングの添削方法」を調べていました。)

 

しかし、今は、精魂込めて、一人一人の論文ファイルを、丁寧に添削をする方向へと、戻りつつあります。とても大変なのですが、やはり、一人一人の学生との「対話」が出来ます。

 

これはある意味、私の最後の踏ん張り(?)です。いつまでこの大学講師業ができるかわからないと考えている自分の、最後の、学生への精魂込めたメッセージ、のような取り組みです。

 

さて、話が、それました。

 

翻訳案件、講師業、学生添削、とまだまだ落ち着きませんが、一つだけ、落ち着きつつある「脇道の仕事」があります。

 

「今、何に取り組んでいますか?」

 

と、4月にある方が、聞いてくださいました。

 

「特許本(外国出願のための特許翻訳英文作成教本)」を書き終えて、次は何をしようと考えているのですか?」と、信頼するある方から、尋ねられました。

 

そのとき、「今は少しワンクッションの時期で、比較的軽い内容に取り組んでいます」、とお答えしました。

 

そして、「これが終われば、また再度、もう一つの必死な大切な仕事に向かいます。」とも、お答えしていました。

 

内容はお伝えしていないため、「何を言っているのかな」と疑問に、そして不振に、思われていたことでしょう。

 

そう、今、「ワンクッション」、の比較的軽い内容に、取り組んでいました。

 

具体的には、「テクニカルライティングの3C」を技術翻訳業界を超えて、「英語に悩む一般の方」に伝えることができないか、というようなことに、取り組んでいました。

 

昨年行ったTEDxスピーチ(スピーチの記念に、HPにもリンクをおいてみました)→http://www.u-english.co.jp/instructor/

と同類の、ちょっとした「脇道」を、歩いていました。

 

いずれの取り組みも、ちょっとした思いつきから始めたことでしたが、思いのほか楽しかったのと、またこれまでの軌跡や自分の頭の中を整理する良い機会ともなりました。

上手くいけば良いのですが、また10月頃に、ご報告をできるといいな、と願っています。

 

 

さて、あっという間に8月が近づいています。

 

 

今年も何とか前半を乗り越えられたことに感謝をしつつ、目前に迫り来る大切な仕事(翻訳業と共催セミナー)に、尽力してまいります。

心を込めて、翻訳しました


特許明細書の仕事は、「読み手」がとても大切。

日英特許翻訳の最中は、いつも「読み手」を意識して、書いていくことになります。

 

その時、最も近い「読み手」であるお客様の顔を想像したり、途中に位置されるであろうさらなるお客様や、ひいては顔の見えない審査官を想定したり、しています。

 

さて、今回の翻訳文の和文原稿は、とても、「心に残る」、ものでした。

 

大変丁寧に構成し直された日本語。

きっと、「どんな翻訳者が翻訳をしても大丈夫なよう」、に仕上げてあるのでしょう。

このような手の込んだ、素晴らしい仕事をなさる方はどなたなのか、と思いつつ、明細書の書誌情報を見ていましたら、私にとって、お会いしたことはないけれど、少し気になっていた方が、和文作成に関わっておられるような様子でした。

 

その丁寧なお仕事からは、日本語への「想い」、そして真摯なお仕事への「想い」、がにじみ出ていました。

そのような日本語を、英文に訳せるという幸せをかみしめながら、私のほうも、特別に「丁寧」に、翻訳文を仕上げました。

 

「想い」が込められていることがわかる日本語明細書に対して、「想い」を込めたこの翻訳文(英文明細書)、どうか、良い仕事を、してくれますように。

 

どうか、お客様のご要望を満たすことが、出来ますように。

本当に、祈るような気持ちで、納品です。

 

 

今年の私のテーマは、知財ご担当者(application drafter)と翻訳者(translator)の協力、です。

 

恐れ多いことですが、きっとこの双方が、それぞれ真摯な仕事をし、お互いを理解しながら歩み寄り、そして共に一つのゴールを目指せば、きっと、日本企業様の英文明細書は、短時間で、一気に、高品質なものへと、変わっていくことでしょう。

 

今は顔の見えない知財ご担当者を想像しながら、勝手に私のほうで、翻訳する際に盛り上がっているだけなのですけれど、今年は、そのような知財ご担当者の方々にも実際に出会いたいと考えています。

そして、ご賛同いただける方と一緒に、新たな道を歩み出したい、と思っています。

 

(もちろんそのためには、最大限の、自己研磨が必要なのですけれど・・・。)

(自己研磨・・・Push, push, push!  Push myself!)

いつもクレームと一緒に(明細書日英翻訳中)+MSワード【新しいウィンドウを開く】


特許明細書の英訳時に大切だと思うことは、当然のことながら、「特許請求の範囲」、つまりクレームを、いつも意識しながら翻訳する、ということです。

 

ところが翻訳者にとって、時として英訳が盛り上がるのは、明細書の実施例であったり、また例えば英訳の工夫が映える従来技術の部分だったりすることも、現実的には、あります。

 

また例えば、「明細書の翻訳を終えてクレームを訳す頃には疲れてしまった」、という声や、「明細書の翻訳は難しいけれど、クレームの英訳は形が決まっているので簡単に感じる」、というような声を、聞くことも、ありました。

 

また、過去には私自身も、クレームが大切なことをわかっていながらも、上の声と似たようなことを、感じてしまうことも、ありました。

 

しかし、今はそのように考えず、必ず、襟を正して、クレーム翻訳に、取り組むようにしています。

 

クレームは、最重要。

すべてはクレームのための翻訳であることを、心に刻む。

 

クレーム英訳は、簡単、ということは決してなく、やはり、最も難しいものであるし、「最も難しい」と心して、緊張して、取り組むべきである、と考えています。

 

したがって、私自身は、クレームにはじまり、クレーム英訳を明細書翻訳の途中にしっかりと組み込みつつ、そして、クレーム英訳・リライト・チェックに終わる、というように、クレーム翻訳が、明細書翻訳の随所で登場するようにして、翻訳を、行っています。

 

そんな、クレームを、明細書の翻訳段階、リライト段階、チェック段階で、いつも、そばに、置いておきたい。

 

特に、クレームの英文がある程度固まってきたら、それと照らし合わせながら、明細書の表現を確認したり、双方の微調整をしたり、ということを、したいのです。

 

そのためにこれまでは、ファイルを複製したり、クレーム部分の別ファイルを翻訳途中で作って、翻訳中のファイルの横に並べて置いたり、ということを、していました。

 

しかし、MSワードの「新しいウィンドウを開く」という機能を使えば、クレームをいつもそばに置くことが、簡単に、可能になることが、最近、わかりました。

 

とても良い、機能だと思いました。

 

MSワードやPCの色々な機能に、いつも辟易していた私なのですが、今回ばかりは、「ありがとう、MSワードの新機能!」という感じです。

 

「新しいウィンドウを開く」

 

windows

 

この機能のおかげで、明細書の翻訳段階やチェック段階で、いつもクレームをそばに置き、また「少し修正しよう」と思った時には、そのままそのクレームに作業ができて、本当に、楽になりました。

 

新しいウィンドウで開いたファイルのクレーム部分は、マルチモニターに表示をしながら、翻訳の作業をすすめると、本当に快適です。

 

 

クレームをいつもそばにおいて、クレームを改善しながら、並行して、明細書全体を改善する・・・。

 

 

翻訳→リライト→リライト→チェック→リライト→チェック

(各段階で、いつも 「クレーム」とともに 歩む)

 

 

相も変わらず、結構な、リライト段階を、経ています。

 

お客様を、いつも心に描きながら。

 

Serve!

「買いもの」のススメ(?)


これまで仕事をしてきて、普段、有り難いなあ、また単純に嬉しいなあ、と思うことは、比較的自由に、「欲しいモノ」を購入することを、自分に許していることです。

 

私にとっての「欲しいモノ」というのは、書籍であったり、自分に足りない力への投資であったりするわけですが、それらに対して、惜しみなく買い物することを自分に対して許せる環境は、本当に、有り難いと感じています。

 

書籍、はいつでもなんでも、購入します。

目に付いたら、即購入。人からすすめられたものも、まずは購入。

 

多少高価であっても、何十万円もするわけではないので、まずは、書籍はなんでも、購入します。

 

例えば先日購入した書籍、Hedging in Scientific Research Articlesは、中古で17,000円強と、少し、高価でした。

 

Hedgingというのは、「ぼやかし表現」のことです。つまり、「言い切らずにぼやかす」表現のことで、「助動詞」や、例えば動詞に加える副詞であるseemingly(~と思われる)、などが、hedging expressionsの一種です。これについてまとめていこう、と考えていて、並行して、書籍も読んでいるところです。

 

また例えば、最近購読をはじめた、月刊「パテント」(日本弁理士会)

 

「パテント」誌は、過去にも購読していた時期がありましたが、毎月ただ積まれていって、時には包装のビニール袋をあけることすらできず、読みこなすことが、出来ていなかったことが、ありました。

 

しかし、今回は、やっと、読んでいけそうだ、と思っています。知財関係の記事を理解したい、という気持ちが過去よりも強くなっているためです。

4月号(vol. 69, No. 6)にも興味深い記事がいくつか掲載されていて、とても、勉強になりました。

また、自分自身もいつか投稿したいなという野心も抱いていて、内容を組み立てているところでもあります。

 

 

さて、最近、書籍に加えてさらに購入しているものは、オモチャ類、です。

 

例えば、「燃料電池カー」。

無題

たった2000円程度で、燃料電池の仕組みに触れることができる、という優れものです。しかし、組み立てには、思っていたよりも、時間がかかりそうです。

 

次には、「電子部品」。

無題2

書籍で勉強しても、例えばコンデンサの大きさとか、軽さとか、手に取ってみないと分からないため、購入しました。

 

Raspberry Piの部品ですが、何か作れるといいな、と思っています。

 

こんな風に、仕事をしながら、並行して、個人的には、結構な量の買い物を、しています。

 

そして、個人の買い物であっても、「買い物」をする時はいつも、「仕事レベルを維持し、高めることを助ける品物や時間」と決めていて、この点は、必ず、ぶれないように、しています。

 

 

 

 

 

 

 

特許出願技術動向調査(特許庁)サイトのススメ


さて、5月です。

 

工業英検1級受験者にとっては、5月は「とうとうやってきた」、という月になることと思います。

5月29日(日)は工業英検(1級)の実施日です。

 

私が工業英検受験(1級)をすすめるのは、工業英検の受験を通して、自分の英語ライティングの力を、効率的に伸ばせる、と感じたためです。

 

しかし、工業英検というのは、「取得を目指す」という類のものではなく、実務の力を確認し、確かな形に変えておく、というものです。最短で取得をし、その先へと、進むことが、好ましいと思っています。

 

受験の準備には、工業英検の過去問題などを使って、独学で、どんどん訳出を試みることが、有効です。そして並行して、テクニカルライティングに関する書籍(和書・洋書)を読みあさり、ルールとともに、どんどん、ライティング力を、自分の力にしていくことが、役に立つと思います。

 

1級レベルは、「自分自身が自分を導く講師」です。自分の英文のレベルを厳しく判定し、自分を厳しく律し、合格へと最短で導く、強い意志と、パワーが必要です。そのようなパワー、速度、意思の強さ、は1級の合格後も、自分自身で英文を決めていく際の、底力(そこぢから)になります。

 

さて、過去問題をやりつくしたら、どうしたら良いか。

 

ネットから、どんどん文章を抽出して、訳出します。抽出したのが和文であれば、英訳する。英文であれば、どんどん、要約します。長い文章も短い文章も、あまり気にせず、目に付くものすべてを、使っていけば良いと思います。

 

「そうは言っても、どのような分野の技術を検索すればよいのか、分からない」

 

これといった得意分野が見当たらない、という方にとっては、どんな技術にあたればよいか分からない、という不安があるようです。

 

または、特定の専門分野を持っている人については、工業英検の問題の「当たり外れ」により、得意分野があまり出なかった場合に、とたんに点数が悪くなる、という悩みを抱えておられるようです。

 

しかし、「分野」といっても、今は分野横断的に、主要技術についての、知識と理解を持っていることが、工業英検のみならず、実務で必須となってきています。

 

「主要技術」って何?

 

という疑問に答えてくれるのが、次のサイトです。

 

さすがは日本特許庁、よくまとまっていて、素晴らしいサイトだと思います。

 

■特許出願技術動向調査(特許庁):

http://www.jpo.go.jp/shiryou/gidou-houkoku.htm

 

(特許庁が実施している特許出願技術動向調査で、日本政府が推進分野と定めた分野を中心に、出願件数の伸びが大きいテーマ、今後の進展が予想されるテーマについて調査が実施されている。)

 

 

上記サイトの「特許出願技術動向調査テーマ一覧」により、テーマ名をクリックすると、調査内容の概要を見ることができます。

 

「一般」「機械」「化学」「電気・電子」の各分野に分かれています。各分野の項目名を見るだけでも、参考になると思います。

 

個人的には、過去から最近までのテーマを眺めてみまして、自分が翻訳案件として担当してきたもの、の移り変わりに、思いをはせました。また、工業英検が扱っている問題のテーマも、上手くカバーされているように、思いました。

 

また個人的には、同サイトの下のほう、「特許出願動向調査-マクロ調査(企業のグローバル活動に伴う、世界規模での特許出願動向の基礎資料として、各国・機関における特許出願動向調査)」も、勉強になる資料だと思います。各国の出願状況がわかります。

 

 

勉強することは、沢山。

やりたいことも、沢山。

時間がいくらあっても、足りない・・・。

急がなければ・・・。

4月:大学院講義より


4月に入り、理工系大学院や学部での春期講義がはじまっています。

 

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(講義教室より)

 

この教室にはじめて来たのは10年前の2006年。

以来毎年、一度も穴を開けずに、講義してきました。

 

毎年、どんな学生に出会えるかな、と楽しみにする一方で、4月、自分は昨年と比べて成長しているのだろうか、ということも、振り返ってきました。

 

自分の成長、に関しては、大きな成長は無いけれど、毎年毎年、懲りもせずに、新しいことを始めているということだけは、10年間、続けています。

 

 

さて、学生さんについて。

既に数回の授業を終えましたが、うん、今年の学生達も、やっぱり、素晴らしい。10年前も、今も、やっぱり、素晴らしい。

 

この教室で学生達に会うたびに、彼らの、これまで頑張って努力してきたという自信にあふれた姿、かつ、謙虚に新しいことを学ぶ姿勢を目の当たりにし、やっぱり、勉強というのは、しておくべきだ、と思います。

 

勉強ができるからといって素晴らしいということになるわけではないけれど、やっぱり勉強しておくと、それは自分の可能性を広げてくれるし、また、自分で幸せをつかむための助けになる、と、この教室の学生達を見ていると、思うのです。

 

 

そして、授業について。

はじめの数回の講義は、次の3つに焦点をあてています。

 

  • 3つのC(正確・明確・簡潔)
  • 名詞
  • 動詞

 

●3つのC(正確・明確・簡潔)

読み手のために書くために必要な「3つのC」。これは、コミュニケーションの大前提となります。

 

●名詞

具体的には、名詞の「数」と「冠詞」です。冠詞や数について、多少誤っていても、不具合が生じないことが多いのでは、という意見も、あります。確かに、例えば冠詞を多少間違ったからといって、不具合が生じないこと、もありです。

しかし、冠詞や数が、不具合を招くことや、冠詞や数の失敗により、理解できない文章に完成してしまうことも、あります。

また、「数」と「冠詞」の考え方や使い方を制覇すれば、書き手にとっての負担、書く時のストレス、が大幅に軽減されます。

したがって、「名詞」は、講義全体を通じて、大切に学んでいきたい内容となります。

 

●動詞

英文では、「動詞」が文章の構造を決め、伝える内容を、決めていきます。したがって、動詞の習得は、必須事項です。

授業では、動詞の基礎文法事項から、動詞の選択、そして時制や助動詞や副詞といった、動詞の「まわり」についても、固めます。

 

 

 

さて、先日の授業では、名詞の細かい習得の中で、accumulationという言葉の扱いに

受講者から疑問が出ていました。

 

「ケイ素の蓄積」、という文脈だったのですけれど、accumulationにtheをどうしても付けたい人、逆にtheを付けたくない人、そして、数えたい人、数えたくないと感じる人、と、皆、色々でした。

 

今回の文脈では、silicon accumulationで良かったのですけれど、「様々な可能性を探る」、ということは、理解し、納得して自分で表現を決めていくために、非常に、重要です。

 

また、「accumulationについて当てはまることが、他の…ionの形の動詞の名詞形すべてに同様に当てはまるかどうか」、という点も、議論が出ていました。

 

それについての私の考えは、次の通り。

 

「一概に当てはまるルールが見つかれば簡単なのですけれど、各動詞によって、使われる文脈が、異なります。従って、完全に同じようには、扱えないです。」

 

「例えば、動詞の名詞形、という点で同じでも、その動詞が持つ意味に応じて、数える文脈の想定が多い場合と、そうでない場合とがあります。」

 

「しかし、この場合はなぜそのようになり、この動詞の場合はなぜそうなるのか、とその都度よく考えることで、様々なケースにも、個別に自分で対応する力がつきます。」

 

 

●accumulationの説明のときに、少し引用した辞書の定義:

(ビジネス技術実用英語大辞典V5 英和編& 和英編 CD-ROM 版より)

 

accumulation

*蓄積, 積み重ね; an ~蓄積した物, たまった物[金銭]

 

◆the accumulation of charge 電荷の蓄積

◆accumulations of up to 7 inches were reported (最高)7インチまでの積雪が報告された

◆the accumulation of empirical experience (理論ではなく, 観測や実験に基づいた)実際的な経験の積み重ね[蓄積]

◆with little concern for the accumulation of dirt 塵が積もることをほとんど気にせずに

◆prevent accumulation of cholesterol in the liver コレステロールが肝臓にたまるのを防ぐ

◆counter the accumulation [buildup] of static electricity 静電気の蓄積を抑える

 

 

***

この辞書の定義から理解できることは、次のとおり:

– accumulationは可算・不可算のいずれも可能

 

– the accumulation of charge, the accumulation of empirical experienceなどのようにtheからof …までをひとまとまりにくくりって表現したい場合には、theが有効

 

– または、with little concern for the accumulation of dirtのような場合には、「塵が積もることを本来は気にする必要があるのだけれど、今回は気にしなくてよい」というように、文脈上、「問題としてあるもの」としてのtheが付いていると思われる

 

同様に、counter the accumulation of static electricityも、「既にある問題」としてのthe accumulation of static electricityとthe付きで書かれていると思われる

 

– 一方で、prevent accumulation of cholesterol in the liverでは、コレステロールが肝臓にたまることが起こるかどうか分からないけれど、それが起こりえる場合に、それを防げる、という書き方なので、accumulation of…という同じ形であっても、accumulationの前にはtheが無い

 

このthe無し表現の場合、次のように、読み進められる:

prevent (防ぐのです、何を?)

accumulation (蓄積を、何の?)

of cholesterol (コレステロールの)

in the liver(肝臓にたまるのです)

 

冠詞theが無いことで、このように、前から順に区切りながら、ゆっくりと、読み進めることができる

***

 

このような表現の精査と解説とともに、受講者の皆さんの意見を聞きながら、「それでは、今回の文脈と、今回の英文の組み立て方の中では、どのように冠詞と数を選択するのが、最も適切に状況を表し、かつ、最も読み手の負担が少ないでしょう」、というように、表現を決めていきます。

 

特に研究者の方々にとって、自分の研究に関する項目は、theを付けたい、と感じられる場合が多いように思います。

一方で、書き手のそのような「特定したいという強い気持ち」と、知らないものについてthe付きで知らされる場合の「読み手の負担」、のバランスを考えて、表現を決めることも大切です。

 

受講者の「このように書きたい」「このように表現したい」という気持ちを大切にしながら、インタラクティブに授業を進めることを、心がけています。

 

 

頭の切れる学生達や、加えて専門分野の先生から、「それではこのルールは~に適応できますか」や、「先の場合は~でしたけれど、今回~といえないのは、~という文脈の微妙な差異によるものですね」、などと、上手くまとめてもらったり、各種指摘してもらったりすることも、多くあります。

彼らの素晴らしい点は、「このような考え方が有効」という、理由付けについて理解してもらうと、後はどんどん、自分で考え、発展させていかれるところです。

 

私にとって理系大学生・院生への授業は、理工系の研究者の方々の思考回路を理解するとともに、英語表現についても一緒に分析し、学ぶことができる、貴重な勉強の機会ともなっています。

 

今年もエンジンがかかってきました。日本の将来を支える研究者の方々のために、Serve!

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